インサイドセールス代行の費用は、月額固定型なら月40万〜80万円(InsideSales Magazine)、月50万〜70万円(BizFocus)が目安で、業務範囲を広げると月60万〜120万円(グランドセントラル)とする媒体もあります。金額は料金体系の名前よりも、任せる工程の幅と「何を成果と数えるか」で動きます。そこでこの記事では、相場の読み方に加えて、依頼先を選ぶ前に決めておく7つの判断材料までを1本にまとめました。

この記事で分かること

  • 月額固定型・成果報酬型・複合型の費用の目安と、出典ごとに幅が違う理由
  • 費用の内訳と、見積もりの金額が上下する要因、費用対効果をファネルで見る方法
  • 依頼先を選ぶ前に自社で決めることと、面談で確かめる7つの判断材料

インサイドセールス代行とは|テレアポとの違いは成果地点と任せる幅

インサイドセールス代行は、電話・メール・問い合わせフォームなどの非対面の手段で見込み客と接点をつくり、商談につながる会話を生み出す業務を外部に任せるサービスです。営業人材が足りない会社にとっては、採用や育成を待たずに新規の接点づくりを始められる手段になります。一方で、どこまでを任せるかは会社ごとに違い、同じ「インサイドセールス代行」という名前でも中身には開きがあります。

インサイドセールスは、大きく2つの役割に分けて説明されることが多いです。資料請求や問い合わせなど、相手から届いた反応に対応して商談へつなげる役割をSDR、こちらから新しい相手に接触して接点をつくる役割をBDRと呼びます。どちらを任せるかによって、必要なリストや話す内容、成果の数え方が変わるため、費用の目安も変わってきます。

テレアポとの違い

電話でアポイントを取る業務の外注(テレアポ)と、インサイドセールス代行は重なる部分があります。違いが出やすいのは、成果をどこに置くかと、架電の前後の工程をどこまで含めるかです。テレアポの外注は「電話をかけてアポイントを取る」までを単位にすることが多く、インサイドセールス代行は、すぐには商談にならない相手へのフォローや、会話の記録、商談に進めてよいかの見極めまで含めることが多くあります。

自社の営業をインサイドセールスとテレアポのどちらから始めるかは、インサイドセールスとテレアポの違いで比べ方を整理しています。

観点 テレアポの外注で多い形 インサイドセールス代行で多い形
主な手段 電話 電話・メール・フォームを組み合わせる
成果の置き方 アポイントの獲得 有効商談(次に進む見込みがある商談)や、商談化した件数
時間の使い方 短期で件数を積む すぐ商談にならない相手を継続してフォローする
記録と報告 架電件数とアポイント件数 会話の内容をSFAやCRMに残し、接続率や商談化率まで報告する

表は一般的な傾向を整理したもので、呼び方や範囲は会社ごとに異なります。

ただし、この線引きは業界で決まっているわけではありません。「テレアポ代行」と名乗る会社がメールでのフォローまで引き受けることもあれば、「インサイドセールス代行」と名乗っていても実際は架電だけということもあります。サービスの名前ではなく、見積もりの段階で「どの工程を・何を成果として」任せるのかを確かめてください。電話でのアポイント獲得だけを外に出す場合の料金はテレアポ代行の費用相場(コール課金・成果報酬・月額固定の目安)で整理しています。

依頼できる主な業務

インサイドセールス代行で任せられる業務は、おおむね次のとおりです。すべてを任せる必要はなく、自社で手が回っていない工程だけを切り出す頼み方もあります。

  • ターゲットの条件づくりと、架電・送信するリストの整備
  • トークスクリプトやメール文面の作成と、反応を見ながらの修正
  • 架電・メール・フォームでの接触と、すぐ商談にならない相手へのフォロー
  • 会話内容のSFA・CRMへの入力と、週次・月次のレポート
  • 商談の日程調整と、自社の営業担当(フィールドセールス)への引き継ぎ

営業の一部の工程だけでなく、営業に関わる業務をまとめて外に出す考え方は営業BPOとは|業務範囲・料金の目安・営業代行との違いで扱っています。

料金体系別の費用相場|固定・成果報酬・複合で費用の出方が違う

インサイドセールス代行の料金体系は、月額固定型・成果報酬型・複合型の3つに分けて説明されるのが一般的です。ただし、同じ体系でも媒体によって示す幅が違います。1つの数字を相場と決めつけず、出典ごとの幅を並べて全体をつかむのが安全です。

料金体系 InsideSales Magazine BizFocus(ネオキャリア) 費用の出方
月額固定型 月額40万〜80万円 月額50万〜70万円 成果の件数にかかわらず毎月一定
成果報酬型 アポイント1件1万5,000円〜5万円 成果1件1万5,000円〜3万円 成果の件数に応じて変わる
複合型 月額20万〜50万円程度の固定費+成果報酬 月額20万〜40万円+成果1件1万〜2万円 固定分に成果分が上乗せされる

出典: InsideSales Magazine「インサイドセールス代行の費用相場」(2026-08-27更新)、BizFocus(ネオキャリア)「インサイドセールス代行の費用相場は?」(2026-06-17更新)。取得日 2026-09-15。

業務範囲を広く取る場合の数字もあります。グランドセントラルは、資料請求などの見込み客とCRMを使って中長期の関係をつくる「インサイドセールスを依頼する場合」の固定報酬型を月額60万〜120万円としています。上の表の月額固定型より上限が高いのは、架電だけでなく育成や管理の工程まで含めた想定だからと読めます。相場を見るときは、金額と一緒に「その金額にどの工程が含まれている前提か」を確かめてください。

月額固定型|予算は読めるが、稼働の中身を先に決める

月額固定型は、あらかじめ決めた業務範囲と稼働量に対して毎月一定額を払う体系です。費用が読めて予算を組みやすく、リストや訴求をつくりながら進める段階や、すぐには商談にならない相手を継続してフォローしたい場合に向いています。その反面、成果が出なかった月も同じ額がかかります。

固定型で損をしないためには、契約前に「どの相手に、何件・何時間の接触を、どの粒度のレポートで」まで決めておくことです。任せる範囲があいまいなまま月額だけで比べると、安く見えた会社の稼働が薄く、結果として1件の商談にかかる費用が高くつくことがあります。

成果報酬型|成果の定義で費用対効果が変わる

成果報酬型は、アポイントや商談などの成果の件数に応じて費用が発生する体系です。上の表のとおり、1件あたりの幅は媒体によって上限が3万円と5万円に分かれています。商材の単価や、決裁者との面会を条件にするかどうかで単価が上がるためです。

成果が出なければ費用がかからない一方で、何を成果と数えるかがあいまいだと、決裁に関わらない相手とのアポイントや、ニーズが薄い会社との面会まで費用に数えられます。成果地点を「アポイント」ではなく「有効商談」に置けるか、有効商談の条件を文章で合意できるかが、費用対効果を分けます。成果報酬の割合や1アポイントの単価が出典ごとにどう割れているかは営業代行の成果報酬は何パーセント・1アポいくらかで詳しく扱っています。

複合型|固定分に何が含まれるかを両方決める

複合型は、月額の固定費に成果分を上乗せする体系です。一定の稼働を確保しながら、成果にも連動させられるため、固定型と成果報酬型の間を取りたい会社に向いています。

注意したいのは、固定と成果の二重構造になるぶん、決めることも2つになる点です。「固定費でどこまでの稼働と報告を含むか」と「成果分は何を1件と数えるか」の両方を決めないと、毎月の請求額が読みにくくなります。どの体系が合うかは金額の安さではなく、自社の商材で成果地点を数えられるかどうかで考えるのが基本です。

初期費用と最低契約期間は、契約前に個別に確認する

BizFocusも、業務範囲によって料金が変わり、初期費用が発生する場合もあると注意書きをしています。

参考になるのは営業代行全体の調査です。BOXILが営業代行の主要34サービスを調べた結果では、初期費用を公開していた6社の中央値は16万2,500円で、幅は0円から100万円まででした。インサイドセールス代行だけの数字ではないため、目安として見るにとどめてください。

何か月から契約できるか、途中でやめる場合の条件はどうなっているかは、見積もりを取る段階で各社に確かめてください。

費用シミュレーター|条件を入れて総額と損益分岐を試算する

営業代行の費用シミュレーター

料金体系と金額を入れると、契約期間の総額と成果1件あたりの実質単価がその場で出ます。初期値は複数の比較メディアの数字が重なる帯に合わせてあります。

料金体系

アポイントか有効商談か受注かで単価は変わります。成果の定義は見積で必ず合わせてください。

複合型の内訳

計算中の料金体系: 固定報酬型

契約期間の総額(初期費用込み)

0円

月あたり平均

0円

成果1件あたりの実質単価(初期費用込み)

0円

成果ゼロの月の支払額

0円

契約期間中の成果の合計

0件

固定報酬型と成果報酬型の損益分岐

入力すると表示されます。

入力すると表示されます。

相場の目安(出典つき)

  • 固定報酬型は、営業担当者1人あたり月50万〜60万円程度とするメディアが多く(Sales Marker、PRONIアイミツほか)、テレアポ中心なら月50万〜70万円とする例もあります。
  • 成果報酬型のアポイント1件は、1万5,000円〜2万円程度(Sales Marker、PRONIアイミツ、BOXILの34サービス調査)から、1万〜3万円(グランドセントラル)、決裁者アポなど難易度が高いと3万〜5万円程度(アイドマ、ローカルマーケティングパートナーズ)まで幅があります。
  • 複合型は、月額10万〜50万円の固定費に成果報酬を上乗せする形が一般的です(Sales Marker、PRONIアイミツ、BowNow)。固定部分を20万〜50万円とする媒体もあります。
  • 初期費用は0円の会社から数十万円の会社まであります。BOXILの34サービス調査では、初期費用を公開している6社の中央値が16万2,500円(幅0〜100万円)でした。
  • 最低契約期間は、月額固定型で3〜6か月が一般的です(BOXIL、BowNow、ローカルマーケティングパートナーズ)。
  • ※ 見積書では、税込か税別かも確認してください。
  • ※ この試算は入力した値の計算結果で、見積の代わりにはなりません。実際の金額は商材や体制、成果の定義によって変わります。
  • ※ 損益分岐と3体系の比較では、初期費用は料金体系にかかわらず共通とみなして比較から外しています。
  • ※ 契約条件や税務の個別の判断は、弁護士・税理士にご相談ください。

相見積もりを取るなら

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費用の内訳と相場が上下する要因

同じ料金体系でも金額に幅が出るのは、費用が工程ごとの作業の積み上げでできているからです。リストをつくる、話す内容を設計する、実際に接触する、記録と報告をする、進み具合を管理して改善する、といった工程です。このうちどこまでを任せ、どれだけの量をこなしてもらうかで、見積もりの金額は変わります。

費用の内訳 内容 金額が上下する要因
リスト作成 ターゲットの条件づくり・リストの整備 自社で用意するか、ゼロから作ってもらうか
トーク・メールの設計 スクリプト・メール文面の作成と修正 商材の分かりにくさ・修正の頻度
架電・メールの稼働 実際に接触する作業量 稼働時間・件数・専任か兼任か
記録・レポート SFA・CRMへの入力と定期報告 報告の細かさ・自社ツールとの連携の有無
管理・改善 進み具合の管理・改善の提案 責任者が付くか・定例会の頻度

表は費用の組み立てを一般的に整理したもので、特定の会社の料金内訳ではありません。

金額を動かす5つの要因

見積もりの金額を大きく左右するのは、主に次の5つです。相見積もりを取るときは、各社にこの5点を同じ条件で伝えると、金額の違いの理由が見えやすくなります。

  1. 任せる工程の幅: 架電だけか、リスト作成からレポート・改善提案までか
  2. 稼働量: 月の稼働時間や接触件数、担当が専任か兼任か
  3. 接触する相手の難しさ: 担当者への接触でよいか、決裁者との面会を条件にするか
  4. 準備物の有無: リスト・トークの材料・過去の商談記録を自社で渡せるか
  5. 報告と連携: 自社のSFAやCRMに直接入力してもらうか、報告の頻度と細かさをどうするか

同じ条件で見積もりを出してもらうための項目は営業代行の見積もり依頼テンプレートと相見積もりシートにまとめています。

参考: 当社の実契約の月額

参考として、当社(LongWave)の実契約の内訳も示しておきます。2026年7月時点で進行中の営業支援契約は31件で、月額固定型17件・成果報酬型11件・人材アサイン型3件です。

この数字は営業支援全体の実契約をまとめたもので、インサイドセールス代行に限った数字ではありません。また税込の金額なので、上で紹介した相場とそのまま並べて高い・安いを判断することはできません。読み取ってほしいのは、同じ月額固定型の中でも上限と下限の開きが大きいという点です。見積もりを比べるときは、月額の合計ではなく、工程ごとに何が含まれているかを並べてください。

費用対効果はファネルで見る|アポイント件数だけでは判断を誤る

インサイドセールス代行の費用対効果は、アポイントの件数だけで測ると判断を誤ります。架電やメールの量を増やしても、つながる率や返事が返ってくる率が同じだけ上がるとは限りません。また、アポイントが増えても、その先の商談や受注に進まなければ、費用は回収できません。費用対効果は、接触から受注までの各段を分けて見る必要があります。

費用対効果をファネルで測る方法を示すプロセス図 架電から受注までの各段を別々の分母で見て、月額費用÷有効商談数で獲得単価を出し、件数ではなくファネルで費用対効果を測ることを示したプロセス図。 費用対効果は「件数」ではなくファネルの各段で測る 架電 接続 有効会話 アポ 有効商談 受注 › › › › › 各段は「別々の分母」で見る(接続率・会話率・アポ率・商談化率・受注率) 費用対効果 = 月額費用 ÷ 有効商談数 = 1有効商談あたりの獲得単価 → 獲得単価 × 受注率 × 平均受注額 で、費用を回収できるかを判断する × アポ件数だけで測る ・架電量を増やしても、接続や返信が 同じ割合で増えるとは限らない ・どの段で落ちているかが見えない ・質の低いアポが費用に化ける ○ ファネルの各段で測る ・どの段で費用対効果が落ちるか 特定できる ・接続率・商談化率・有効商談で評価 ・改善は上流(接続・訴求)から 手をつける
図1: 費用対効果はアポ件数ではなくファネルの各段で測る。月額費用÷有効商談数で獲得単価を出し、受注率と平均受注額で回収できるかを判断する。

1有効商談あたりの費用で回収を考える

具体的には、月額費用を有効商談の数で割って「1有効商談あたりの費用」を出します。そこに自社の受注率と平均受注額をかけ合わせ、受注から得られる粗利で費用を回収できるかを考えます。受注までの期間が長い商材では、1か月単位ではなく、商談から受注までの期間を含めた数か月単位で見ないと、費用対効果を低く見誤ることがあります。

成果報酬型を選ぶ場合ほど、この「有効商談で数える」考え方が効いてきます。アポイントの件数で課金すると、件数が増えるほど費用も増えます。そのアポイントが有効商談に育たなければ、請求額だけが増えて回収はできません。成果の条件を「有効商談」に寄せられない場合でも、報告にはアポイントから商談に進んだ割合を必ず入れてもらいましょう。

週次で見る指標と、落ちている段の直し方

費用対効果が思わしくないとき、受注に近い段だけを見て「アポイントの質が低い」と判断すると、原因を取り違えることがあります。つながる率が低いならリストや時間帯、会話が続かないなら最初のひと言や訴求、アポイントから商談に進まないなら成果の条件や引き継ぎの内容というように、落ちている段ごとに直す場所が違うからです。

  • 接続率: 架電数のうち、担当者とつながった割合
  • 有効会話率: つながった相手のうち、課題やタイミングを聞けた割合
  • アポ率: 有効会話のうち、アポイントになった割合
  • 商談化率: アポイントのうち、有効商談として次に進んだ割合
  • 受注率: 有効商談のうち、受注に至った割合

各段の指標の決め方と、目標から逆算する手順はインサイドセールスのKPI設計|架電・接続・商談化を分けて追う指標一覧で解説しています。

選び方は依頼先を並べる前に決める7つの判断材料

インサイドセールス代行の依頼先は、各社を横に並べる前に、自社が何を成果と数えるかを1つ決め、7つの判断材料で見ると選びやすくなります。料金や事例の数から入ると、いちばん安い会社や事例の多い会社に流れやすく、稼働してから「アポイントは増えたのに商談が増えない」というずれが起きがちです。

7つの判断材料は、依頼先を探す前に自社で決めるもの(①②)と、面談で各社に確かめるもの(③〜⑦)に分かれます。まず①②を決め、その基準に照らして③〜⑦を聞いていく順番にすると、金額や事例の多さに引っ張られずに判断できます。

# 判断材料 確認ポイント 面談で聞く質問
① 成果地点の定義 成果を自社と同じ地点(アポイント・有効商談・受注)で測るか 「御社の言う成果とは何ですか」「有効商談の条件は何ですか」
② 料金体系との整合 固定・成果報酬・複合のどれが、自社の成果地点に合うか 「この成果地点なら、どの体系を勧めますか。その理由は」
③ リスト設計の分担 リストを誰が作り、絞り込みの条件を誰が決めるか 「リストは用意してもらえますか。絞り込みの条件は誰が決めますか」
④ トーク改善の体制 反応を見てスクリプトや訴求を直す仕組みがあるか 「成果が出ないとき、何をどう変えますか」
⑤ ファネル指標の開示 アポイント件数だけか、接続率・商談化率まで見えるか 「週次レポートで見られる指標を全部見せてください」
⑥ ノウハウ移管 契約終了時にリスト・トーク・記録が自社に残るか 「契約が終わるとき、何を引き継げますか」
⑦ 立ち上げ伴走と商材理解 稼働初期の進め方と、業界・商材を理解しようとする姿勢 「稼働して最初の1か月で何をしますか」

表は当メディアの編集部が判断材料として整理したものです。

①②は自社で決める

①成果地点の定義は、7つのうちでいちばん先に決めます。アポイントを成果とするのか、有効商談とするのか、有効商談ならどんな条件を満たせば1件と数えるのか(決裁に関わる人が同席している、導入時期の見込みが聞けている、など)を、文章にしておきます。ここが決まっていないと、各社の提案に出てくる「成果」の言葉がそれぞれ違う意味になり、同じ土俵で比べられません。

②料金体系との整合は、①で決めた成果地点に合わせて考えます。成果地点を件数で数えやすいなら成果報酬型や複合型も選べますが、すぐに商談にならない相手を育てる工程が中心なら、件数に表れにくいため月額固定型のほうが無理がありません。面談では、自社の成果地点を伝えたうえで、相手がどの体系を勧めるか、その理由を聞いてください。理由が自社の成果地点と結びついて説明されるかどうかが、判断の手がかりになります。

③〜⑦は面談で確かめる

③リスト設計の分担では、リストを誰が用意し、絞り込みの条件を誰が決めるかを確かめます。リストの質は接続率や商談化率に直接響くため、条件づくりを自社と一緒に行うのか、相手に任せきりになるのかで結果が変わります。リストの絞り込み方はインサイドセールスのリスト作成|絞り込み条件と優先順位で扱っています。

④トーク改善の体制では、成果が出ないときに何をどう変えるかを聞きます。「架電数を増やします」という答えだけの場合は注意が必要です。つながる率、会話が続く率、商談に進む率のどこが落ちているかを見て、直す場所を決める説明があるかを確かめてください。

⑤ファネル指標の開示では、週次レポートの見本を見せてもらいます。アポイント件数だけでなく、前の章で挙げた接続率や商談化率まで見えるかを確認します。⑥ノウハウ移管では、契約が終わるときにリスト・トークスクリプト・会話の記録を自社に引き継げるかを聞きます。⑦立ち上げ伴走と商材理解では、稼働して最初の1か月に何をするか、商材や業界を理解するための時間をどう取るかを聞きます。

各社の答えを同じ観点で並べるための比較表と質問リストは営業代行の比較は会社名より先に軸を揃えるにまとめています。

外注する前に社内で決めること

インサイドセールスを外注しても、成果地点や商談の受け取り方を決めるのは発注する側です。ここを決めずに任せると、代行会社は何を目指せばよいか分からず、報告を受ける側も良し悪しを判断できません。契約の前に、少なくとも次の点を社内で決めておきましょう。

成果地点と有効商談の条件

判断材料の①と同じ内容ですが、社内の合意として決めておくことが大切です。営業責任者と、商談を受け取るフィールドセールスの担当者で、有効商談の条件がずれていると、代行会社が条件どおりに渡した商談でも「これは商談ではない」と扱われてしまいます。条件は短い文章にして、双方が同じものを見られるようにしておきます。

任せる工程と、自社に残す工程

リスト作成、トーク設計、接触、記録、改善のうち、どこを任せ、どこを自社に残すかを決めます。すべてを任せるほど費用は上がり、自社に残る知見は少なくなります。反対に、自社に残す工程が多すぎると、社内の工数が減らず外注した意味が薄れます。いま手が回っていない工程から切り出すのが現実的です。

商談を受け取る体制

代行会社がつくった商談を、誰がいつまでに受け取り、結果をどう返すかを決めます。商談の結果が代行会社に返らないと、どんな相手が受注に近いのかを代行側が学べず、改善が進みません。商談の後、次に進んだか、見送りになった理由は何かを、週に1回でも共有する流れをつくっておきましょう。

予算の上限と見直しのタイミング、内製に切り替えるかどうか

月の予算の上限と、どの時点で続けるか見直すかを決めておきます。インサイドセールスは、リストやトークを直しながら数字が変わっていくため、始めてすぐの数字だけで判断すると早すぎることがあります。一方で、見直しの時期を決めないまま続けると、費用対効果が合わない状態が長引きます。前の章で出した「1有効商談あたりの費用」を、見直しの基準に使うと判断しやすくなります。

あわせて、将来は内製に切り替えるかどうかも決めておきます。いずれ自社でインサイドセールスを持ちたいなら、最初からその前提で契約の範囲を決めます。判断材料の⑥ノウハウ移管で聞いたとおり、リスト・トーク・会話の記録・指標の推移が自社に残る形にしておけば、切り替えるときにゼロからやり直さずに済みます。自社で体制をつくる手順はインサイドセールスの立ち上げ方|7ステップと内製・外注・人材アサインの判断で解説しています。

よくある質問(FAQ)

インサイドセールス代行の費用相場はいくらですか?
月額固定型は月40万〜80万円(InsideSales Magazine)、月50万〜70万円(BizFocus)が目安です。成果報酬型は1件1万5,000円〜3万円(BizFocus)から1万5,000円〜5万円(InsideSales Magazine)まで幅があり、複合型は月20万〜50万円程度の固定費に成果報酬を上乗せする形(InsideSales Magazine)が紹介されています。業務範囲を広げると月60万〜120万円(グランドセントラル)とする媒体もあり、どの工程が金額に含まれるかを確かめることが大切です。
インサイドセールス代行とテレアポ代行は何が違いますか?
違いが出やすいのは、成果の置き方と任せる工程の幅です。テレアポの外注は電話でアポイントを取るまでを単位にすることが多く、インサイドセールス代行はメールやフォームも使い、すぐ商談にならない相手のフォローや会話の記録、商談に進めてよいかの見極めまで含めることが多くあります。ただし呼び方に決まりはないため、サービス名ではなく、どの工程を何を成果として任せるのかを見積もりの段階で確かめてください。
リストが無くてもインサイドセールス代行を頼めますか?
リストの作成から引き受ける会社もあるため、手元にリストが無くても依頼はできます。ただし、リストを作ってもらう場合は、その作業の分だけ費用が上がるのが一般的です。また、どんな会社を狙うかの条件(業種・規模・地域・決裁に関わる部署など)は、自社の商材を一番知っている発注側が決めるべき内容です。条件を自社で決め、リストの作成作業だけを任せる形にすると、費用と質の両方を保ちやすくなります。
インサイドセールス代行から内製に切り替えられますか?
切り替えられますが、契約の段階で引き継ぐものを決めておくことが前提です。契約終了時にリスト、トークスクリプト、会話の記録、接続率や商談化率などの指標の推移を自社に渡してもらえるかを、面談で確かめてください。これらが残らないと、内製に切り替えたときに何が効いていたのか分からず、やり直しになります。いずれ内製を考えているなら、自社の担当者が定例会に参加し、改善の判断に関わる形で進めると移行しやすくなります。

まとめ|相場は出典ごとの幅で読み、成果地点から依頼先を選ぶ

インサイドセールス代行の費用は、月額固定型なら月40万〜80万円(InsideSales Magazine)、月50万〜70万円(BizFocus)が目安で、成果報酬型や複合型も含めて、媒体ごとに幅が違います。金額が上下するのは、任せる工程の幅、稼働量、接触する相手の難しさ、準備物の有無、報告と連携の条件によるものです。

費用対効果は、アポイントの件数ではなく、接触から受注までの各段を分けて見ます。月額費用を有効商談の数で割り、受注率と平均受注額から回収できるかを考えると、料金体系の違いに振り回されずに判断できます。

  • 相場は1つの数字で決めつけず、出典ごとの幅と、その金額に含まれる工程を確かめる
  • 初期費用と最低契約期間は、インサイドセールス代行に限った相場が見当たらないため、見積もりの段階で各社に確認する
  • 依頼先を並べる前に、①成果地点の定義と②料金体系との整合を自社で決める
  • ③リスト設計の分担から⑦立ち上げ伴走までは、面談で質問して確かめる
  • 外注する前に、商談を受け取る体制と見直しのタイミング、内製に切り替えるかどうかを社内で決めておく

出典