営業を業務委託で社外に頼む形は、営業代行会社への委託、個人の営業フリーランスへの業務委託、派遣の3つで、いちばん大きな違いは「営業する人に指示を出すのが誰か」です。業務委託で頼む場合は、営業のやり方の指示を受託した側が出すことが前提になります。発注側が相手のスタッフに顧客への営業上の対応方針などを直接指示していると、契約の名前が業務委託や準委任でも労働者派遣事業と判断されます。この記事では、請負と準委任の選び方、報酬の決め方、偽装請負にならない進め方、個人に頼むときのフリーランス法の義務を、発注する側の目線で整理します。

この記事は、営業の人手を社外から確保したい会社の経営者・営業責任者・法務や人事の担当者に向けたものです。業務委託の営業の仕事や案件を探している方に向けた内容ではありません。

この記事で分かること

  • 営業代行会社への委託・個人への業務委託・派遣の違いと、自社に合う形の見分け方
  • 請負と準委任の違いを営業に当てはめた考え方と、固定・成果報酬・複合という報酬の決め方
  • 偽装請負と判断される指示の出し方と避け方、個人の営業フリーランスに頼むときに発注側が負う義務

営業を社外に頼む形は3つ|営業代行会社への委託・個人への業務委託・派遣

営業担当者が足りないとき、採用のほかに社外の力を借りる方法は大きく3つあります。3つの違いは、誰と契約するかと、実際に営業する人に日々の指示を出すのが誰かにあります。料金や評判を比べる前に、まずこの2点で自社に合う形を絞り込んでください。

頼む形 誰と契約するか 営業する人に指示を出すのは誰か 向く状況 発注側が守ること・確かめること
営業代行会社への委託(業務委託) 営業代行会社 営業代行会社(受託した会社)。発注側の要望は受託した会社に伝える 営業のやり方ごと任せ、結果と報告で管理したい 相手のスタッフに営業のやり方を直接指示しない。要求や注文は受託した会社に対して行う
個人の営業フリーランスへの業務委託 個人の営業フリーランス 本人。発注側の指揮命令のもとに置かない 経験のある個人に、特定の商材や工程を任せたい フリーランス法の取引条件の明示などを守る。実態で労働者性が認められると労働基準法上の労働者になる
派遣 派遣会社 発注側(派遣を受ける会社) 自社の営業チームに加わってもらい、自社の指示で動いてほしい 労働者派遣事業には厚生労働大臣の許可が必要なので、許可を受けた会社かを確かめる

出典: 労働者派遣法 第2条・第5条(e-Gov法令検索)、労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準(37号告示)と同告示関係疑義応答集 第1集・第2集(厚生労働省)、フリーランス・事業者間取引適正化等法 第2条・第3条(e-Gov法令検索)。確認日 2026-09-14。「向く状況」の列は編集部の整理です。

自社の指示で動いてほしいなら派遣、やり方ごと任せるなら業務委託

労働者派遣は、派遣会社が雇っている人が、派遣を受ける会社の指揮命令を受けて、その会社のために働く形です。自社の営業チームに加わってもらい、朝の打ち合わせで訪問先を決めたり、その日の優先順位を変えたりと、自社の社員と同じように指示を出したいなら、派遣の形が実態に合います。労働者派遣事業を行うには厚生労働大臣の許可が必要なので、派遣で受け入れる場合は相手が許可を受けた会社かを確かめてください。

一方、営業代行会社への委託と個人への業務委託は、営業のやり方を相手に任せ、発注側は結果や報告を受けて管理する形です。業務委託を選んだのに、実際には自社の社員と同じように細かく指示を出してしまうと、後で説明する偽装請負の問題が起きます。「指示を出したいのか、任せたいのか」を契約前に社内で決めておくことが、形を選ぶ最初の一歩です。

業務委託なら、相手が会社か個人かで発注側の義務が変わる

同じ業務委託でも、相手が従業員を使っていない個人なら、フリーランス・事業者間取引適正化等法(フリーランス法)の対象になります。法人であっても、代表者1人だけで他に役員がおらず、従業員も使っていない会社は同じく対象です。営業代行会社に頼むつもりでも、相手の体制によっては発注側にフリーランス法の義務がかかるので、契約前に相手の規模を確かめておきましょう。義務の中身は後の章で整理します。

営業代行会社への委託の中にも、アポイント獲得だけを頼む形から、営業の工程の設計や事務まで広く任せる形まで幅があります。任せる範囲の違いは営業BPOの業務範囲と料金の目安営業BPOと営業代行の違いで、個人の営業フリーランスの探し方はフリーランス営業に依頼する方法で詳しく扱います。

契約形態の選び方|請負と準委任の違いを営業に当てはめる

「業務委託」は、請負や準委任(委任)の契約をまとめて呼ぶときによく使われる言い方です。契約書のタイトルが業務委託契約でも、中身が請負に近いか準委任に近いかは、何を約束するかの書き方で変わります。一般的な整理では、請負は仕事の完成を約束し、完成した結果に対して報酬を払う契約です。準委任は、決められた業務を行うこと自体を任せる契約で、結果の完成を約束するものではありません。

アポイントや商談の件数を「完成」させる契約

営業に当てはめると、「条件を満たした商談を設定する」「指定したリストに架電し、結果を一覧にして納める」のように、納める結果を決めて、その結果に対して報酬を払う形が請負に近い考え方です。この形では、何をもって1件と数えるかが契約の中心になります。決裁者が同席するか、自社の対象業種に当てはまるかといった条件をあいまいにしたまま始めると、件数は増えても自社にとって意味のある商談が増えないという食い違いが起きます。成果の定義の決め方と成果報酬型の料金の相場は営業代行の成果報酬型の相場と成果定義の決め方で扱っています。

営業活動そのものを任せる契約

「週に決まった時間、決まった対象に電話をかけて結果を報告する」「インサイドセールスの業務を担当してもらう」のように、営業の業務を行うこと自体を任せ、稼働に対して報酬を払う形が準委任に近い考え方です。営業では、最後に買うかどうかを決めるのは顧客なので、受託する側だけで受注という結果を約束することはできません。受注までの長い工程を任せたいときや、新しい市場で反応を確かめながら進めたいときは、業務の遂行を任せる形にして、何をどれだけ行うかと報告の中身を契約で決めておく進め方が考えられます。

固定か成果報酬かは「報酬の決め方」で、契約形態とは別の軸

よく混同されますが、月額固定なら準委任、成果報酬なら請負と決まっているわけではありません。契約で何を約束するか(結果の完成か、業務の遂行か)と、報酬をどう決めるか(固定・成果報酬・両方を組み合わせる複合)は、別々に決めるものです。たとえば、業務の遂行を任せる契約で月額の固定費に商談件数に応じた報酬を上乗せすることも、結果を納める契約で総額を固定にすることもできます。

もうひとつ押さえておきたいのは、契約形態や報酬の決め方をどれにしても、偽装請負かどうかは次の章で見るとおり実態で判断されることです。契約書に入れる条項の決め方は営業代行の契約書と業務委託契約書で、問い合わせから稼働開始までの手順は営業代行を依頼する流れで整理しています。

偽装請負を避ける条件|判断は契約の名前ではなく実態

偽装請負とは、契約は請負や業務委託の形をとっているのに、実態としては発注側が相手のスタッフに指揮命令をしていて、労働者派遣になっている状態を指す言葉です。厚生労働省と都道府県労働局のガイドは、請負の形の契約であっても、注文主と働く人の間に指揮命令関係があれば労働者派遣事業に当たり、労働者派遣法に違反する偽装請負になると説明しています。

請負・業務委託と認められる2つの要件

労働者派遣と請負を分ける基準は、昭和61年労働省告示第37号(いわゆる37号告示)に定められています。受託した会社の仕事が請負(業務委託)と認められるには、次の2つをどちらも満たす必要があり、どちらかを欠くと労働者派遣事業とされます。

  1. 受託した会社が、自社のスタッフへの業務の進め方や評価の指示、労働時間の管理、服務規律や配置の決定を自ら行っていること
  2. 受託した会社が、資金を自ら調達し、法律上の事業主としての責任を負い、自前の機材や自社の企画・専門的な技術によって、業務を発注側から独立して処理していること

形の上ではこの要件を満たしていても、労働者派遣法の規定を免れるために故意に偽装したもので、本当の目的が労働者派遣であれば、労働者派遣事業とされます。書類の体裁だけ整えれば済むものではありません。

準委任にしても判断の基準は変わらない

厚生労働省の37号告示関係疑義応答集(第3集)は、準委任契約の形で行う場合でも、発注者と受注者側の労働者との間に指揮命令関係があれば、契約の形式を問わず労働者派遣事業に当たるとしています。判断は契約の名前ではなく、37号告示に基づいて実態で行われます。「請負だと心配なので準委任にしておけば安心」という考え方は成り立ちません。

営業の場面で線を越える指示と、越えない進め方

疑義応答集には、営業の請負を例にした問いがあります(第2集 問1)。営業を担当するスタッフからの問い合わせに、発注者が業務に必要な範囲で情報を提供するだけなら、直ちに労働者派遣事業とはされません。一方、発注者が顧客への営業上の対応方針などをスタッフに直接指示していれば、労働者派遣事業と判断されます。業務に関係のない会話や必要な範囲の情報提供まで禁じられているわけではなく、問題になるのは営業のやり方を発注側が直接指示することです。

場面 直ちに派遣とはされない進め方 派遣と判断される進め方 疑義応答集の該当箇所
スタッフからの問い合わせ 業務に必要な範囲で情報を提供する 情報の提供に加えて、顧客への営業上の対応方針などをスタッフに直接指示する 第2集 問1(通信回線の新規導入の営業の例)
やり方の見直しを求めるとき 受注会社に対して、見直しなどの要求や注文をする 発注者がスタッフに直接、やり方の変更を指示する 第1集 2.(製造の作業工程の例)
打ち合わせ・定例会 受注会社の管理責任者の判断で、スタッフが同席する 作業の順序や担当の割り振りを細かく指示する、方針の変更を日常的に指示するなどして、受注会社自身が進め方を指示していると認められない 第2集 問9
メール 管理責任者あての依頼メールを、責任者の了解のもとでスタッフにもCCで送る メールで細かな指示や日常的な方針の変更を伝える、スタッフに直接返信を求めるなどして、受注会社自身が進め方を指示していると認められない 第2集 問10

出典: 厚生労働省「労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準(37号告示)関係疑義応答集」第1集 2.、第2集 問1・問9・問10。確認日 2026-09-14。「場面」の列は営業に当てはめて編集部が整理しました。

打ち合わせとメールの2行は、同席やCCそのものではなく、その場で細かな指示や日常的な方針の変更があり、受注会社自身が業務の進め方を指示していると認められない場合に労働者派遣事業と判断される、という整理です。どこからが「細かな指示」かを発注側だけで見極めるのは難しいので、右の列に近いやり取りは最初から避ける運用にしておくほうが安全です。

発注側で決めておく運用のルール

発注者から受注会社に対して見直しなどを要求するのは、契約の当事者どうしのやり取りなので問題ありません。避けるべきなのは、同じ内容を受注会社のスタッフに直接指示することです(疑義応答集 第1集)。営業の現場でこの線を守るために、契約の前に次のことを社内で決めておきましょう。

  • トークの修正、架電先や訪問先の優先順位、顧客への回答方針などの要望は、受注会社の管理責任者に伝える
  • 定例会はスタッフへの個別の指示の場にせず、結果の共有と受注会社への要望を話す場にする
  • チャットやメールでスタッフから質問が来たら、業務に必要な情報の提供にとどめ、やり方に関わる話は管理責任者を通す
  • スタッフがCCに入っているメールでも、スタッフに直接返信を求めない

営業代行会社を選ぶ段階で、窓口になる管理責任者が誰か、実際に営業するのが受注会社の社員か再委託先かも確認しておくと、契約後の運用を組み立てやすくなります。契約前に相手を見極める観点は営業代行が怪しいと感じたら確認する7項目にまとめています。

偽装請負になったとき発注側に起きること

偽装請負は受託した側だけの問題ではありません。労働者派遣法には、発注側に法的な効果が及ぶ規定があります。

発注側が労働契約の申込みをしたとみなされることがある

労働者派遣法 第40条の6は、同法などの適用を免れる目的で、請負など労働者派遣以外の名目で契約を結び、派遣契約で定めるべき事項を定めないまま労働者派遣を受けた場合、派遣を受けた側(発注側)が、その労働者に労働契約の申込みをしたものとみなすと定めています。発注側がそのことを知らず、知らなかったことに過失もなかった場合は除かれます。

つまり、「業務委託で頼んだのだから、スタッフの雇用のことは受託した会社の問題」とは言い切れません。業務委託で頼むと決めたら、前の章の運用のルールを、営業の窓口になる担当者だけでなく、スタッフと接する可能性のある社員全員に共有しておきましょう。

無許可で労働者派遣事業を行った者への罰則

厚生労働大臣の許可を受けずに労働者派遣事業を行った者は、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金の対象です(労働者派遣法 第59条第2号)。偽装請負では、スタッフを雇っている受託側が、許可のないまま実質的に労働者派遣事業を行っていたと判断されることがあります。この罰則の対象は「労働者派遣事業を行った者」ですが、前の見出しのとおり発注側にも法的な効果が及ぶ規定があるので、受託した会社だけの問題として扱わないでください。

受託した会社が個人に再委託している場合も実態で判断される

営業代行会社が、請けた営業の一部を個人のフリーランスに再委託していることもあります。厚生労働省と都道府県労働局のガイドによると、受注会社と再委託先の個人の間に雇用関係がない限り、労働者派遣法との関係では問題になりません。ただし、契約の名前にかかわらず、実態から労働者性があると認められれば、その人は労働基準法上の労働者になり、注文主から指揮命令を受けていれば偽装請負になります。実際に営業する人が誰と、どんな契約を結んでいるかは、発注側にとっても確かめておきたい点です。

個人の営業フリーランスに頼むときの義務|フリーランス法

営業代行会社を通さず、個人の営業フリーランスと直接契約する場合は、2024年11月1日に施行されたフリーランス法の義務を発注側が負います。対象になるフリーランスは、業務委託を受ける事業者のうち、従業員を使っていない個人と、代表者1人だけで他に役員がおらず従業員も使っていない法人です。個人の営業フリーランスに営業の業務を委託するのは、役務の提供の委託として対象に入ります。

義務の多くは「特定業務委託事業者」にかかります。これは、従業員を使っている個人や、役員が2人以上いるか従業員を使っている法人のことです。「従業員を使っている」とは、1週間の所定労働時間が20時間以上で、31日以上雇う見込みの労働者を雇っていることを指します。営業担当者をこの条件で雇っている会社は、特定業務委託事業者の義務まで含めて準備してください。

義務 かかる発注者 委託期間の条件 主な中身
取引条件の明示 全ての発注者(従業員のいない発注者も含む) なし 業務を委託したら直ちに、給付の内容・報酬の額・支払期日などを書面または電磁的方法で明示する
報酬の支払期日 特定業務委託事業者 なし 役務の提供を受けた日から60日以内の、できる限り短い期間内で支払期日を定めて支払う。再委託で一定の事項を明示した場合は、元の委託の支払期日から30日以内
募集情報の的確表示 特定業務委託事業者 なし 広告などでフリーランスを募集するときに、虚偽の表示や誤解を生じさせる表示をせず、情報を正確かつ最新に保つ
ハラスメント対策 特定業務委託事業者 なし 相談対応の体制整備など必要な措置を講じる。相談したことを理由とする契約解除などの不利益な取扱いも禁止
禁止行為 特定業務委託事業者 1か月以上 フリーランスに責任がないのに報酬を減額する、通常より著しく低い報酬を不当に定める、物の購入や役務の利用を強制する、不当に経済上の利益を提供させる、不当に給付の内容を変更させたりやり直させたりする など
育児介護等への配慮 特定業務委託事業者 6か月以上(更新で6か月以上続く場合を含む) 申出に応じて、育児や介護などと業務を両立できるよう配慮する
解除・不更新の予告 特定業務委託事業者 6か月以上(更新で6か月以上続く場合を含む) 契約を解除する、または更新しない場合は、少なくとも30日前までに予告する

出典: フリーランス・事業者間取引適正化等法 第2条〜第5条・第12条〜第14条・第16条(e-Gov法令検索)、公正取引委員会・厚生労働省など「フリーランス・事業者間取引適正化等法 パンフレット」3・4・6・11・18・20・22・24ページ。確認日 2026-09-14。

取引条件の明示は、従業員のいない発注者も含む全員の義務

フリーランスに業務を委託したら、直ちに、給付の内容、報酬の額、支払期日などを、書面または電磁的方法で明示しなければなりません。この義務は特定業務委託事業者に限らず、従業員のいない発注者にもかかります。個人に営業を口頭の約束だけで頼むことは避け、成果報酬を組み合わせる場合は、何をもって成果と数えるかも含めて最初に書面で決めておくと、後の食い違いを防げます。契約書に入れる条項の具体例は営業代行の契約書と業務委託契約書で扱います。

60日以内の支払・禁止行為・解除の予告は条件つき

特定業務委託事業者は、役務の提供を受けた日から60日以内の、できる限り短い期間内で支払期日を定め、その日までに報酬を支払います。1か月以上の委託では、フリーランスに責任がないのに報酬を減額することや、通常より著しく低い報酬を不当に定めること、不当に給付の内容を変更させたりやり直させたりすることなどが禁止されます。6か月以上(更新で6か月以上続く場合を含む)の委託では、契約を解除したり更新しなかったりする場合に、少なくとも30日前までに予告しなければなりません。

最初は1か月の約束でも、更新して続けば期間の条件に当たることがあります。契約の期間と更新の扱いは、発注する時点で決めて書面に残しておきましょう。

業務委託の名前でも、実態で労働者と判断されることがある

個人との契約でも、契約の名前にかかわらず、実態から労働者性があると認められれば、その人は労働基準法上の労働者になります。個人の営業フリーランスに、自社の社員と同じように日々の営業のやり方を指示しながら働いてもらいたいのであれば、業務委託ではなく、雇用や派遣で受け入れることを検討するほうが実態に合います。

報酬の考え方|固定・成果報酬・複合

個人の営業フリーランスへの報酬は、固定報酬・成果報酬・両方を組み合わせる複合の3つの決め方があります。フリーランス営業の相場を載せている2つのメディアが示す目安は次のとおりです。

報酬の決め方 営業幹事 ITプロパートナーズ(ITプロマガジン)
固定報酬 1日あたり2万5,000円〜3万円、1か月あたり50万〜70万円ほど(専門性の高い商材では1か月100万円前後の場合もある) 日額3万〜5万円、月額30万〜70万円程度
成果報酬 売上の20〜50%ほど 売上の20〜50%
複合 1か月10万〜50万円の固定報酬に成果報酬を上乗せ 月額5万〜20万円に、成果報酬1件あたり1万〜3万円程度を上乗せ

出典: 営業幹事「フリーランスの営業代行へ依頼するときの費用相場と注意点」(ページの更新日 2023-12-06)、ITプロパートナーズ「営業代行フリーランスの始め方!年収相場や案件例、おすすめサイト」(ITプロマガジン、2026-01-23)。いずれも税区分の記載なし。取得日 2026-09-14。

営業幹事のページは、タイトルに「2026年最新版」とありますが、ページの更新日は2023年12月6日で、数字が今の水準と合っていない可能性があります。ITプロパートナーズの数字と並べて、幅として参考にしてください。どちらの目安も、実際の金額は商材の難しさ、稼働日数、任せる範囲によって変わります。

固定報酬は、稼働と業務の範囲に払う

固定報酬は、成果の有無にかかわらず、契約で決めた日額や月額を払う形です。営業活動そのものを任せる準委任に近い契約と組み合わせやすく、発注側は費用を見込みやすくなります。その代わり、成果が出なくても費用はかかるので、週の稼働日数、担当する業務、報告の頻度と中身を契約で決めておき、稼働の実態を確かめられるようにしておきましょう。

成果報酬は「何の売上か」を先に決める

成果報酬を売上に対する割合で決める場合、2つのメディアの目安はどちらも売上の20〜50%で、幅があります。割合より先に決めておきたいのは、どの売上を対象にするかです。受注した金額か入金された金額か、継続して課金される商材なら何か月分を対象にするか、フリーランスが関わった案件をどう特定するかを決めていないと、支払いのたびに解釈が割れます。報酬の額は取引条件として明示する事項なので、計算の仕方まで書面に書いておきましょう。

複合は、固定部分でどこまで行うかを決める

複合は、月額の固定報酬に成果報酬を上乗せする形です。固定部分で最低限の稼働を確保しながら、成果に応じて報酬が増えるので、発注側と受ける側が費用と成果のリスクを分け合う形になります。比率を決めるときは、固定部分でどこまでの業務を行うかをはっきりさせておくと、成果が出ない月の扱いで揉めにくくなります。

営業代行会社に頼む場合の料金体系ごとの相場は営業代行の費用相場と費用対効果の見極め方で、成果報酬型の料金の組み立ては営業代行の成果報酬型の相場で詳しく扱っています。

エイギョウブに頼む場合

エイギョウブは、LongWave株式会社が運営する営業支援サービスです。

総合のエイギョウブの実行支援メニューには、電話営業(BDR/SDR)やフォームDMなどと並んで、即戦力人材アサイン(最短数日で稼働)があります。進め方は、ヒアリングのあとに支援計画(KPI・PL設計、体制の提案)を作成し、契約、アサイン・稼働開始の順です。料金は月額の目安(税別)で、トライアル30万円〜、標準50万円〜で、支援範囲・体制に応じて提案します。

人材アサインをどの契約形態(派遣か準委任か)で行うか、報酬の決め方、最低契約期間は、公開しているページに記載がありません。お見積りの際に確認してください。この記事で整理した「営業する人に指示を出すのは誰か」「何を成果と数えるか」を最初の相談で伝えておくと、契約形態の確認を進めやすくなります。

まとめ|業務委託で頼むなら、指示は受託した側から出る形を契約と運用の両方でつくる

営業を社外に頼む形は、営業代行会社への委託、個人の営業フリーランスへの業務委託、派遣の3つです。自社の指示で動いてほしいなら派遣、やり方ごと任せるなら業務委託が実態に合います。業務委託を選んだら、次の点を契約の前に確かめてください。

  • 請負か準委任かは「結果の完成を約束するか、業務の遂行を任せるか」の違いで、固定か成果報酬かは別の軸として決める
  • 偽装請負かどうかは契約の名前ではなく実態で判断され、発注者が顧客への営業上の対応方針などをスタッフに直接指示すると労働者派遣事業と判断される
  • 要望は受注会社の管理責任者に伝え、定例会やメールでスタッフに直接指示しない運用を決めておく
  • 偽装請負では、発注側も労働契約の申込みをしたとみなされることがあり、受託した会社だけの問題ではない
  • 個人に頼むときは、取引条件の明示が全ての発注者の義務になり、60日以内の支払や解除の予告などは条件つきで特定業務委託事業者にかかる

よくある質問(FAQ)

業務委託と偽装請負の違いは何ですか?
違いは、発注側が相手のスタッフに指揮命令をしているかどうかです。業務委託(請負・準委任)と認められるには、受託した会社が自社のスタッフに業務の進め方を指示し、業務を発注側から独立して処理している必要があります。契約が業務委託の形でも、実態として発注側がスタッフに直接指揮命令していれば労働者派遣事業に当たり、労働者派遣法に違反する偽装請負になります。判断は契約の名前ではなく、37号告示に基づいて実態で行われます。
営業代行会社のスタッフに直接指示を出してもよいですか?
営業のやり方を直接指示するのは避けてください。スタッフからの問い合わせに業務に必要な範囲で情報を提供するだけなら直ちに労働者派遣事業とはされませんが、顧客への営業上の対応方針などを直接指示すると労働者派遣事業と判断されます(厚生労働省の疑義応答集)。管理責任者の判断でスタッフが打ち合わせに同席したり、メールをCCで受け取ったりするだけでは直ちに派遣とはされませんが、細かな指示や直接返信の要求があると派遣と判断され得ます。要望は受注会社の管理責任者に伝えましょう。
準委任契約にしておけば偽装請負になりませんか?
準委任にしただけでは、偽装請負を避けられません。偽装請負かどうかは契約の名前ではなく実態で判断されます。厚生労働省の疑義応答集は、準委任契約の形で行う場合でも、発注者と受注者側の労働者との間に指揮命令関係があれば、契約の形式を問わず労働者派遣事業に当たるとしています。契約の名前を変えるだけでなく、営業のやり方の指示を受託した会社が出す運用にしておくことが必要です。
個人に営業を業務委託するとき、書面は必要ですか?
従業員を使っていない個人に委託する場合は、書面または電磁的方法での明示が必要です。フリーランス法により、業務を委託したら直ちに、給付の内容、報酬の額、支払期日などを明示しなければなりません。この義務は、従業員のいない発注者も含む全ての発注者にかかります。成果報酬を組み合わせる場合は、何を成果と数えるかも含めて決めておくと、後の食い違いを防げます。

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