営業代行の見積もりは、依頼文で売り先・任せる工程・期間・成果の定義案を揃え、見積書には初期費用・月額・成果単価・最低契約期間・中途解約・追加費用を内訳で書いてもらいます。各社の回答を同じ行に並べて3か月の総額を出すと、月額だけでは見えない差が分かります。この記事の表と引用枠は、そのまま写して使えるように作りました。記入欄の「〇〇」を自社の内容に置き換えてお使いください。

この記事で分かること

  • 見積もりを依頼する前に、社内で決めておく5項目
  • 各社に同じ条件で送る見積もり依頼テンプレートと、フォームに貼る短い文面
  • 見積書に内訳を書いてもらう項目と、回答を写して3か月の総額を出す相見積もりシート

依頼する前に社内で決める5項目|決まっていない項目は「未定」と書く

見積もりの金額は、代行会社が「誰に、どの工程を、どれくらいの期間」行う依頼だと受け取ったかで決まります。社内で前提が決まらないまま依頼すると、各社がそれぞれの想定で見積もりを作るため、届いた金額を並べても同じ仕事の値段になりません。依頼文を書く前に、次の5項目を社内で決めておきます。

項目 決めること 記入欄
目的 営業を外に任せて何を増やしたいか。新規の商談を増やす、休眠している取引先を掘り起こす、新しい地域や業種を試す、などから1つに絞る 〇〇
売り先 業種・企業規模・地域と、会いたい相手の役職。対象になる社数の見込みが分かれば書く 〇〇
任せたい工程 リスト作成、最初の接触(電話・フォーム・訪問など)、アポイント取得、商談、受注後のフォローのうち、どこからどこまでを任せるか 〇〇
期間 いつから始めたいか、まず何か月試すか 〇〇
予算の上限の出し方 月額で考えるか、試す期間の総額で考えるか。受注1件の粗利から、成果1件にかけられる費用を逆算しておく 〇〇

出典: エイギョウブ編集部が作成した記入表(2026-09-15)。

予算の上限は「試す期間の総額」でも持っておく

予算を月額だけで決めると、初期費用や最低契約期間を含めた支払いの合計が見えにくくなります。「最初の3か月で払える総額はいくらか」と「受注1件の粗利から見て、成果1件にいくらまでかけられるか」の2つで上限を持っておくと、見積書が届いたあとに判断しやすくなります。料金体系ごとの費用の目安と費用対効果の考え方は、営業代行の費用相場と費用対効果の見極め方にまとめています。

決めきれない項目は「未定」と書いて相談する

5項目がすべて決まっていなくても、見積もりは依頼できます。その場合は依頼文に「未定」と書き、代行会社に案を出してもらう項目として扱います。空欄にせず「未定」と明記しておくと、どの会社も同じ前提で提案を作ることになります。問い合わせから契約、稼働開始までの流れ全体は営業代行を依頼する流れと契約前の確認事項で説明しています。

営業代行の見積もり依頼テンプレート|同じ項目・同じ文面で全社に送る

見積もりの依頼文は、候補の全社に同じ項目と同じ文面で送ります。メールや依頼書に写して使えるよう、項目・書く内容・記入欄の3列にしました。前の章で決めた5項目のうち、売り先・任せたい工程・期間は、この表の3〜5行目にそのまま入ります。目的は4の任せたい工程に添えて一言書き、予算の上限を依頼文に書くかどうかは自社で決めます(FAQで触れています)。

項目 書く内容 記入欄
1. 会社概要 社名、所在地、事業内容、営業を担当している部署と人数 〇〇
2. 商材 売りたい商品・サービスの概要、価格帯、これまでの受注先の傾向 〇〇
3. 売り先 業種・規模・地域、会いたい相手の役職、対象になる社数の見込み 〇〇
4. 任せたい工程 リスト作成・最初の接触・アポイント取得・商談・フォローのうち任せたい範囲。使ってほしい手段(電話・フォーム・訪問など)があれば書く 〇〇
5. 期間 開始を希望する時期と、まず試したい期間 〇〇
6. 成果の定義案 何を成果と数えたいか(アポイントの取得、商談の実施、受注など)。相手の役職の条件や、キャンセル・日程変更の扱いについての自社の案 〇〇
7. 見積の形式 初期費用・月額・成果単価・最低契約期間・中途解約の条件・追加費用を分けて書いてほしいこと。税込か税別かを明記してほしいこと 〇〇
8. 回答期限 見積書の提出期限と、依頼内容への質問を受け付ける期限 〇〇
9. 秘密保持 見積もりのために渡す資料の扱い。資料を渡す前に秘密保持契約を結ぶかどうか 〇〇

出典: エイギョウブ編集部が作成した依頼テンプレート(2026-09-15)。

6の成果の定義案は、自社の案のままで構いません。代行会社から別の定義を提案された場合は、その定義で見積もった金額と、自社の案で見積もった金額を分けて出してもらうと、あとで同じ行に並べられます。7の見積の形式には、次の章の表をそのまま添えると、各社の見積書の項目が揃います。

問い合わせフォームに貼る短い版

代行会社のサイトの問い合わせフォームには、入力できる文字数に上限が設けられているものもあります。そのときは次の短い版を貼り、詳しい依頼書は返信をもらってからメールで送ります。

営業代行のお見積もりをお願いしたく、ご連絡いたしました。
商材: 〇〇
売り先: 〇〇(業種・規模・地域・お会いしたい役職)
任せたい工程: 〇〇
期間: 〇〇月開始、まず〇〇か月
成果の定義案: 〇〇
お見積書には、初期費用・月額・成果単価・最低契約期間・中途解約の条件・追加費用を分けてご記載のうえ、税込か税別かを明記してください。
ご回答の期限: 〇〇月〇〇日
詳しい依頼書は、ご返信をいただいたあとにメールでお送りします。

見積書に内訳を書いてもらう項目|金額の行と条件の行を分ける

見積書は、合計金額だけでなく、何にいくら払うのかが分かる内訳でもらいます。次の9項目を依頼文に添え、届いた見積書に書かれていない項目があれば、追加で書いてもらいます。

項目 確認すること
初期費用 有無と金額、何の作業に対する費用か(リスト作成・スクリプト作成・研修など)
月額 金額と税込・税別の区分、稼働する人数と時間、月額に含まれる作業
成果単価と成果の定義 1件あたりの金額か、売上に対する割合か。成果として数える条件(相手の役職、面談の実施、キャンセルや日程変更の扱い)
最低契約期間 何か月か、自動更新があるか
中途解約 最低契約期間の途中でやめる場合の条件と、違約金の有無
追加費用 リストの購入・作成費、スクリプト作成費、交通費などの実費。月額に含まれるか別途か。別途なら金額か計算方法
人員と報告 実際に営業する人の所属と人数、責任者、報告の頻度と項目
再委託 業務の一部を別の会社や個人に任せるか。任せる場合の相手と、報告・情報管理のルールが同じように及ぶか
顧客情報 自社が渡す顧客リストの管理方法と、契約終了時の返却・削除

出典: エイギョウブ編集部が作成した確認表(2026-09-15)。再委託は民法第644条の2第1項・第656条、顧客情報は個人情報保護法第25条(いずれもe-Gov法令検索で2026-09-15確認)。

再委託と顧客情報は、法律の定めがあるので分けて聞く

委任・準委任の契約では、受任者は、委任者の許諾を得たときか、やむを得ない事由があるときでなければ、復受任者を選任できません(民法第644条の2第1項、第656条)。見積もりの段階で再委託の有無と相手を聞いておき、認めるかどうかは契約書で明確にします。

顧客リストなど個人データの取扱いを営業代行会社に委託する場合、委託元の会社には、委託先に対して必要かつ適切な監督を行う義務があります(個人情報保護法第25条)。どう監督するかを考える材料になるので、リストの管理方法と終了時の扱いも見積もりの時点で聞いておきます。契約書のどの条項で確かめるかは営業代行の契約書と業務委託契約書の見方で扱っています。

相見積もりシート|回答を同じ行に写して3か月の総額を出す

見積書が届いたら、前の章の9項目を行に、候補の会社を列にしたシートへ写します。何社から見積もりを取るかに決まりはありません。候補の数に合わせて列を増やしたり減らしたりしてください。

項目 A社 B社 C社
初期費用 〇〇 〇〇 〇〇
月額(税込・税別) 〇〇 〇〇 〇〇
成果単価と成果の定義 〇〇 〇〇 〇〇
最低契約期間 〇〇 〇〇 〇〇
中途解約 〇〇 〇〇 〇〇
追加費用(リスト・スクリプト・交通費) 〇〇 〇〇 〇〇
人員と報告 〇〇 〇〇 〇〇
再委託 〇〇 〇〇 〇〇
顧客情報 〇〇 〇〇 〇〇
3か月の総額(初期費用+月額×3か月+成果単価×3か月の想定件数+追加費用) 〇〇 〇〇 〇〇

出典: エイギョウブ編集部が作成した記入シート(2026-09-15)。A社・B社・C社は列の置き方で、特定の会社を指しません。

シートに写すときは、見積書に書かれていた内容と、あとからメールや打ち合わせで聞いて埋めた内容を分けておきます。聞いて埋めた欄には、回答をもらった日と、書面か口頭かを書き添えてください。契約の直前に見返したとき、どの時点の条件なのか、書面で確かめ直す必要がある欄はどこかがすぐに分かります。

初期費用と最低契約期間の欄は、空いていたら聞き直す

初期費用は0円の会社から数十万円の会社まであり、BOXILの営業代行主要34サービス調査では、初期費用を公開している6社の中央値が16万2,500円(幅は0円〜100万円。税区分が不明な製品は税抜として算出)でした。最低契約期間は、月額固定型では3〜6か月が一般的とされ(BOXIL、BowNow、ローカルマーケティングパートナーズ)、コール課金型や成果報酬型には1か月単位や1件から頼める会社もあります。

この2つの欄が空いたまま総額を出すと、あとで金額が変わります。見積書に書かれていなければ、先に聞き直してから計算してください。中途解約の違約金の有無と金額は会社ごとに違うため、契約前に確認します。

3か月の総額の出し方(仮の数字の計算例)

3か月の総額は、「初期費用+月額×3か月+成果単価×3か月の想定件数+追加費用」で出します。想定件数は各社の提案書にある見込みを使い、見込みを出していない会社は、欄に「想定件数の提示なし」と書き添えます。

次は計算の手順を示すための仮の数字で、実在する会社の料金ではなく、税も考えていません。見積もりXが初期費用0円・月額40万円で追加費用なし、見積もりYが初期費用20万円・月額30万円で、リスト作成費が別途10万円だったとします。月額はYのほうが10万円安く見えますが、3か月の総額はXが0円+40万円×3か月で120万円、Yが20万円+30万円×3か月+10万円で120万円となり、同じ金額になります。

最低契約期間が3か月より長い会社は、3か月でやめることができません。その期間の総額も同じ式で出し、欄の下に書き添えておきます。月額の安い見積もりで総額と成果1件あたりの費用がどう変わるかは、安い営業代行の落とし穴と総額で損しない確かめ方で計算しています。

回答を読むときの注意|空いた欄を推測で埋めない

答えがない欄は「未回答」と書く

見積書にも回答にも書かれていない欄は、ほかの会社の数字や一般的な目安で埋めず、「未回答」と書きます。推測で埋めると、確かめていない条件で総額を出すことになるからです。未回答の欄が残った会社には期限を決めて追加で聞き、それでも答えがなければ未回答のまま判断の材料にします。

「別途」「実費」は金額か計算方法を出してもらう

追加費用の欄に「別途」「実費」とだけ書かれていると、3か月の総額に足せません。交通費なら1回あたりの目安と想定回数、リスト作成費なら1件あたりの単価と件数というように、金額か計算方法を出してもらいます。どうしても金額が決まらない費用は、その旨を欄に書き、総額の横に「別途費用あり」と書き添えておきます。

成果の定義が違う会社の単価は、そのまま並べて読まない

同じ「成果1件」でも、アポイントの取得で数える会社と、商談の実施で数える会社では、1件の意味が違います。成果単価の欄は、いつも成果の定義の欄と一緒に読み、定義が違う場合は単価の安さだけで判断しないでください。成果地点ごとの単価の決まり方は営業代行の成果報酬型の相場と成果定義で説明しています。各社に同じ質問を送って回答を揃える方法と質問の例は、営業代行の比較で揃える軸と相見積もりの質問にまとめています。

送り方と期限|同じ文面を同じ日に送る

依頼文は候補の全社に同じ日に送り、回答期限も同じ日にします。送る日がずれると、先に届いた会社の話を聞いて後の会社への依頼を書き換えたくなり、前提が揃わなくなります。

見積もりの途中で1社から質問を受けたときは、その質問と回答を、ほかの会社にも同じ内容で返します。1社だけに追加の情報を渡すと、その会社の見積もりだけが違う前提で作られるためです。社名など他社が分かる情報は伏せて送ります。

見積もりを頼んだ相手が従業員を使用しない個人の営業フリーランスなどで、そのまま業務委託をする場合は、委託をしたら直ちに給付の内容・報酬の額・支払期日などを書面または電磁的方法で明示する義務があり、この義務は従業員のいない発注者にもかかります(フリーランス法第3条第1項)。

見送る会社への短い連絡文

依頼を見送る会社には、決まった時点で短く連絡します。見積もりに時間を割いてもらったお礼を伝え、理由は差し支えない範囲で書けば十分です。

〇〇株式会社 〇〇様
先日は営業代行のお見積もりをお送りいただき、ありがとうございました。
社内で検討した結果、今回はお見送りすることになりました。
(差し支えなければ理由: 〇〇)
ご対応いただいたことに感謝いたします。また機会がございましたら、よろしくお願いいたします。
〇〇株式会社 〇〇

エイギョウブに見積もりを依頼する場合|料金の目安と、お見積り時に確かめること

エイギョウブは、LongWave株式会社が運営する営業支援サービスです。LPのフォームから問い合わせると、担当から2営業日以内に連絡があります。総合のエイギョウブでは、そのあとヒアリング、支援計画の作成(KPI・PL設計、体制の提案)、契約、アサイン・稼働開始の順に進みます。

総合のエイギョウブの料金は月額の目安で、トライアルが30万円〜(税別)、標準が50万円〜(税別)、上位は個別見積りです。支援範囲・体制に応じて提案するため、依頼テンプレートの「任せたい工程」と「期間」を書いて伝えてください。営業支援の契約は3〜6か月を基本にしています(契約期間の目安です。最低契約期間は次の段落のとおり公開していません)。

初期費用、最低契約期間、中途解約の条件、成果報酬の料率はLPに公開していません。相見積もりシートの該当する欄は、お見積り時に確認してください。

まとめ|依頼文で前提を揃え、内訳を同じ行に写して総額で読む

営業代行の見積もりは、社内で目的・売り先・任せたい工程・期間・予算の上限の出し方を決めてから依頼します。依頼文には成果の定義案と見積の形式を書き、初期費用・月額・成果単価・最低契約期間・中途解約・追加費用を内訳で出してもらいます。

届いた見積もりは相見積もりシートに写します。答えがない欄は「未回答」と書き、「別途」の欄は金額か計算方法を出してもらってから、3か月の総額を計算してください。依頼文を全社に同じ日に送り、質問への回答も全社に同じ内容で返すと、最後まで同じ条件で並べられます。

よくある質問(FAQ)

営業代行の見積もりは何社から取ればいい?
何社から取るかに決まりはありません。社数が増えるほど、依頼文を送る手間と、回答を相見積もりシートに写して読む手間が増えるので、自社で読み切れる数に絞るのが現実的です。何社の場合でも、同じ依頼文を同じ日に送り、同じ項目で内訳を出してもらい、質問への回答は全社に同じ内容で返す点は変わりません。
営業代行の見積もり依頼に予算は書くべき?
予算を書くかどうかに決まりはなく、自社で選べます。書く場合は、月額だけでなく「最初の3か月で払える総額」の形で伝えると、初期費用や追加費用を含めて見積もりを考えてもらえます。書かない場合は、任せたい工程と期間を具体的に書き、内訳を分けた見積もりを求めます。どちらの場合も、社内では受注1件の粗利から、成果1件にかけられる費用の上限を持っておくと判断しやすくなります。
見積もりの時点で成果の定義まで決めるべき?
確定までしなくても構いませんが、自社の案は依頼文に書いておくと、各社の見積もりを同じ行で読みやすくなります。成果の定義が会社ごとに違うと、成果単価や想定件数をそのまま並べられないためです。代行会社から別の定義を提案された場合は、その定義での金額と自社の案での金額を分けて出してもらいます。最終的な定義は契約書に書き、稼働後の評価の物差しにします。
営業代行の見積もりの後、契約書で確かめることは?
見積書で確かめた条件が、契約書の条文に同じ内容で書かれているかを確かめます。成果の定義と報酬が発生する時点、最低契約期間と解除、再委託の可否、顧客情報の扱いは、見積書の記載と条文を1行ずつ照らしてください。委任・準委任では委任者の許諾かやむを得ない事由がなければ復受任者を選任できないため、再委託を認めるかは契約書で明確にします。個別の契約書の判断は弁護士に相談してください。

出典

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見積もり依頼文の項目と、内訳をそろえて比べる相見積もりシートの使い方を一緒に整理します。

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