営業代行をフリーランスに依頼するときの報酬は、固定報酬なら月30万〜70万円程度(ITプロパートナーズ)や月50万〜70万円程度(営業幹事)、成果報酬なら売上の20〜50%(同じ2媒体)とされています。どちらの記事も税区分は書いていません。探し方はマッチングサービス、エージェント、クラウドソーシング、知人や取引先からの紹介の4経路です。会社に頼む場合との大きな違いは、1人に任せる範囲の広さと、その人が休んだり抜けたりしたときに代わりがいるかどうかにあります。

この記事は、営業人材が足りず、営業を個人のフリーランスに外注しようと考えているBtoB企業の経営者・営業責任者に向けたものです。フリーランスとして働く側の始め方や収入の話は扱わず、発注する側が判断に使う情報だけを整理しました。

この記事で分かること

  • テレアポ・インサイドセールス・訪問・商談のうち、1人のフリーランスに頼みやすい業務と頼みにくい業務
  • 探し方4経路それぞれに向く依頼と確認点、報酬の目安(出典つき)
  • 営業代行会社に頼む場合との違いと、依頼前に決めておく5つのこと

フリーランスに頼みやすい営業・頼みにくい営業|1人で完結するかで分ける

フリーランスに営業を頼むと、多くの場合は1人の人に業務を任せることになります。そのため、頼む業務が「1人の稼働時間の中で完結するか」「成果を数えやすいか」「自社の判断をどこまで預けるか」の3点で、頼みやすさが変わります。下の表は業務ごとの一般的な傾向で、商材や相手の経験によって当てはまらないこともあります。

業務 1人に頼みやすい条件 頼みにくくなる条件
テレアポ 対象リストとトークの型が決まっていて、架電数やアポ数で成果を数えられる 1人の架電時間では足りない量を求める、リスト作りやトーク設計から任せたい
インサイドセールス 対象が既存の問い合わせや休眠顧客に絞られ、追う順番のルールが決まっている 顧客管理のシステムや顧客情報を広く開放する必要がある、マーケティングとの連携設計から任せたい
訪問営業 訪問エリアが本人の活動圏に収まり、訪問件数や面談件数で進みを確認できる 広い地域を同時に回る、交通費や移動時間の負担が大きい、自社の名刺で動いてもらう範囲が決まっていない
商談・クロージング 商材の知識がある人に、提案と見積の範囲をあらかじめ決めて任せる 値引きや納期の判断を現場で求められる、受注後の引き継ぎ先が社内に決まっていない

出典: 編集部による整理(業務ごとの一般的な傾向。特定の調査の数字ではありません)

量が必要な業務は1人の稼働時間が上限になる

テレアポやフォローの電話は、成果を件数で数えやすいので個人にも頼みやすい業務です。一方で、1人が1日に動ける時間には限りがあるため、「月に何件の商談がほしい」という目標が1人分の稼働量を超えると、複数の人を別々に探して契約することになります。人数が増えるほど、報告の形式やトークをそろえる手間は発注側に残ります。

インサイドセールスを外に出す場合の費用の形や成果の測り方は、インサイドセールス代行の費用相場の記事で扱っています。

判断を預ける範囲が広いほど、人選と取り決めが重くなる

商談やクロージングは、成果が大きい反面、価格や条件の判断を相手に預ける場面が増えます。個人に任せる場合は、提案してよい価格の幅、見積を出す前に社内の承認が必要な条件、受注後に誰へ引き継ぐかを、稼働前に書き出しておくと、判断のずれを防ぎやすくなります。

営業フリーランスの探し方4経路|向く依頼と確認点

営業を頼めるフリーランスを探す経路は、大きく分けて次の4つです。どの経路が優れているというより、自社がどこまで候補者を見極められるか、契約の手続きを自社でどこまで整えられるかで向き不向きが分かれます。

経路 向く依頼 契約前の確認点
マッチングサービス 自社で複数の候補者を比べ、面談して選びたい プロフィールの実績を面談でどう確かめるか/利用料や手数料を誰が負担するか/契約と支払をサービス経由で行うか直接行うか
エージェント 条件に合う人の提案を受け、選考の手間を減らしたい 契約の相手が本人か仲介する会社か/提示額に仲介の手数料が含まれるか/合わなかったときの交代の扱い
クラウドソーシング リスト作成や短期のテレアポなど、範囲が小さく成果物を確かめやすい業務 サービスの規約で決まっている支払の流れと手数料/顧客情報を渡してよい範囲/継続して頼めるか
知人・取引先からの紹介 仕事ぶりを知っている人に、ある程度広い範囲を任せたい 条件を書面にする作業を自社で行えるか/紹介者に謝礼を払うかどうか/関係が近いぶん、成果が出ないときに見直しを言い出せるか

出典: 編集部による整理(サービス名は挙げていません)

サービスを使う経路は、契約の相手と手数料を先に確かめる

マッチングサービスやエージェントを使う場合は、最初に「誰と契約し、誰に支払うのか」を確かめてください。本人と直接契約するのか、仲介する会社と契約するのかによって、取引条件を書面にする責任や、交代を求めるときの窓口が変わります。提示された金額に手数料が含まれるかどうかも、個人に直接頼む場合と比べるときに欠かせない情報です。

候補者の実績を見るときは、プロフィールの記載だけで判断せず、面談で「どの商材を、誰に向けて、どの工程を担当したか」を具体的に聞くと、自社の依頼に近い経験かどうかを見分けやすくなります。代行会社向けの内容ですが、契約前に何を確かめるかは営業代行が怪しいと感じたら確認する7項目の記事も参考になります。

紹介で直接契約するときは、条件の書面化を自社で行う

知人や取引先から紹介を受けて個人と直接契約する場合は、仲介する事業者がいないため、業務の範囲や報酬、支払期日を書面にする作業を発注側が自分で行います。職業安定法は、職業紹介を、求人と求職の申込みを受けて求人者と求職者の間の雇用関係の成立をあっせんすることと定めています。雇用を前提としない業務委託の人を紹介することがこれに当たるかを明示した厚生労働省の見解は見つからなかったため、紹介者に謝礼を払う形にする場合や、働き方の実態が雇用に近くなりそうな場合は、事前に専門家へ相談してください。

営業フリーランスの報酬の目安|固定・成果報酬・複合

フリーランスの営業に払う報酬は、固定報酬、成果報酬、その2つを組み合わせた複合型の3つの形で説明されることが多くあります。公開されている目安を、2つの媒体の記載どおりに並べると次のとおりです。

報酬の形 営業幹事(ページの更新日 2023年12月6日) ITプロパートナーズ(ページの更新日 2026年1月23日)
固定報酬(日額) 1日2万5,000円〜3万円 日額3万〜5万円
固定報酬(月額) 1か月50万〜70万円程度(専門性の高い商材では月100万円前後の場合も) 月額30万〜70万円程度
成果報酬 売上の20〜50%ほど 売上の20〜50%
複合型 1か月10万〜50万円の固定報酬+成果報酬 月額5万〜20万円+成果報酬1件あたり1万〜3万円程度

出典: 営業幹事「フリーランスの営業代行へ依頼するときの費用相場と注意点」(更新日 2023年12月6日)、ITプロパートナーズ「営業代行フリーランスの始め方!年収相場や案件例、おすすめサイト」(ITプロマガジン・更新日 2026年1月23日。「営業代行フリーランスの報酬形態」の節)。いずれも税区分の記載なし。確認日 2026-09-15

表の数字を読むときの3つの注意

1つ目は税区分です。どちらの記事も、金額が税込か税別かを書いていません。見積を比べるときは、相手の提示額が税込か税別か、交通費や通信費が含まれるかを別に確かめてください。

2つ目は更新日です。営業幹事の記事は、タイトルに「2026年最新版」とありますが、ページに表示されている更新日は2023年12月6日です。この記事では、営業幹事の数字だけを根拠にせず、2026年1月に更新されたITプロパートナーズの記事と並べて示しています。

3つ目は稼働量の前提です。どちらの記事も、報酬の目安を示した箇所に、月額が週何日・何時間の稼働を前提にしているかを書いていません。月額で提示された場合は稼働日数や時間を、日額で提示された場合は月の稼働日数を確認し、同じ稼働量にそろえてから比べると、金額の差を読み違えにくくなります。

営業代行会社に頼む場合の料金体系ごとの目安は、営業代行の費用相場と費用対効果の見極め方の記事で扱っています。

成果報酬で頼むときは「売上」の数え方を決める

成果報酬を売上の割合で決める場合は、何を「売上」と数えるかで支払額が大きく変わります。税込か税別か、初回の取引だけか継続分も含むか、受注時点で数えるか入金後に数えるかを、契約前に文書で決めておいてください。契約が終わった後に受注した案件を報酬の対象にするかどうかも、あいまいにしやすい点です。アポ1件ごとに払う形との違いや成果の定義の決め方は、営業代行の成果報酬型の相場の記事で詳しく扱っています。

会社に頼む場合との違い|任せる範囲と代わりの有無

フリーランスに頼むか営業代行会社に頼むかは、料金の高い安いだけでは決めにくい選択です。違いが出やすいのは、何人で担当するか、担当者が抜けたときにどうなるか、報告や要望をどの窓口でやり取りするか、発注側にどんな義務がかかるか、の4点です。

比べる点 フリーランス(個人)に頼む 営業代行会社に頼む
体制 基本は本人1人。量を増やすには、別の人を探して追加で契約する 複数人の体制や役割分担を提案する会社がある。人数と分担は会社ごとに違うので見積で確認する
休んだとき・抜けたときの代わり 本人が稼働できないと止まりやすい。代わりの人を立てる約束があるかを契約前に確認する 代わりの担当を立てられるか、引き継ぎにどれくらいかかるかを契約前に確認する
報告と要望の窓口 本人と直接やり取りする。報告の形式と頻度を契約で決める 会社の管理責任者を窓口にする。現場のスタッフに営業上の対応方針などを直接指示すると、労働者派遣事業と判断されることがある
発注側にかかる法律上の義務 相手が従業員を使わない個人などならフリーランス・事業者間取引適正化等法の対象で、取引条件の明示はすべての発注者の義務。発注側が従業員を使う会社なら、支払期日などの義務も加わる 相手が従業員を使う会社なら同法の対象にはならない。取適法(旧下請法)の対象になるかは、双方の規模と委託の中身で個別に判断される
費用の形 日額・月額の固定報酬、売上の割合での成果報酬、その組み合わせで示される(上の2媒体) 月額固定、アポや商談ごとの成果報酬、成約時の売上比率、その組み合わせなど、会社ごとに体系が違う

出典: 法律上の義務の欄はフリーランス・事業者間取引適正化等法 第2条・第3条・第4条、公正取引委員会ほか「フリーランス・事業者間取引適正化等法 パンフレット」、厚生労働省「37号告示関係疑義応答集(第2集)」問1、公正取引委員会・中小企業庁「中小受託取引適正化法テキスト」(令和7年11月)。ほかの欄は編集部による整理。確認日 2026-09-14

どちらが向くかの目安

任せたい業務が1つで、量が1人の稼働に収まり、社内に進め方を管理できる人がいるなら、フリーランスに頼む形でも回しやすくなります。反対に、リスト作りから商談までの複数の工程を同時に動かしたい場合や、担当者が抜けて止まると売上の見通しが崩れる業務を任せたい場合は、体制と代わりの担当を提案できる会社のほうが検討しやすいでしょう。

会社に頼む場合にも、ノウハウが社内に残りにくいなどの注意点があります。代行会社を使うときの制約と回避策は営業代行のデメリットとメリットの記事で、複数の依頼先を同じ条件で比べる方法は営業代行の比較は会社名より先に軸を揃えるの記事で整理しています。

営業代行をフリーランスに依頼する前に決めること|範囲・成果・報告・リスト・終了時

フリーランスとの契約は、仲介する会社を通さない場合、取り決めの抜けを埋める役割を発注側が担います。稼働を始める前に、次の5つを文書にしておくと、後から「言った・言わない」になりにくくなります。

任せる範囲と成果の定義

最初に、どの工程を任せ、どこから先を社内で引き取るかを決めます。テレアポなら「アポの日程を確定するまで」、訪問なら「初回の面談を終えて報告を出すまで」のように、終わりの地点を具体的に書きます。あわせて、成果として数える条件も決めてください。アポなら決裁に関わる人との面談に限るのか、日程変更やキャンセルになった場合はどう扱うのか、対象外の業種や規模の企業と会った場合は数えるのかを、報酬の支払条件と同じ文書に書いておくと、請求の段階でもめにくくなります。

報告の形式と頻度

個人に任せると、活動の中身が発注側から見えにくくなりがちです。架電数、接続数、アポ数、断られた理由などを、週ごとに決まった表で受け取る形にしておくと、成果が出ないときにどの工程で詰まっているかを話し合えます。報告に使う表やシステムを発注側が用意する場合は、相手に見せてよい情報の範囲も一緒に決めておきます。

営業リストと個人情報の扱い

営業リストに担当者の氏名や、個人名から本人を特定できるメールアドレスが入っている場合、その情報は個人情報に当たります。個人情報保護委員会のQ&Aでは、名簿業者から名簿を買うこと自体は禁止されていないものの、適正に取得する義務と、第三者から受け取る際の確認・記録義務がかかるとされています。フリーランスが自分で用意したリストを使う場合も、どこから取得したものかを聞き、発注側が渡したリストの保管方法と、契約終了時に削除するか返却するかを取り決めておくと安心です。

契約の終わらせ方と引き継ぎ

個人との契約は、始めるときより終わるときの取り決めが抜けやすくなります。契約を終える場合の予告の時期、途中まで進んだ商談の引き継ぎ方法、顧客とのやり取りの記録や作ったトーク資料を誰のものとして扱うかを、稼働前に決めておいてください。1人に長く任せるほど、顧客との関係が本人に集まりやすくなるため、商談の経緯を社内の記録に残してもらう運用も合わせて決めておくと引き継ぎが楽になります。

取引条件の明示と、指示の出し方

従業員を使わない個人などに業務を委託したときは、直ちに給付の内容(任せる業務の中身)・報酬の額・支払期日などを書面または電磁的方法で明示する義務が、発注者に従業員がいるかどうかにかかわらずかかります。また、個人との業務委託でも、契約の名前にかかわらず、実態から労働者性があると認められれば労働基準法上の労働者として扱われます。契約の形の選び方や、偽装請負と判断されないための条件は、営業を業務委託で頼む方法の記事で確認してください。

エイギョウブに頼む場合

当メディアを運営するLongWave株式会社は、営業支援サービス「エイギョウブ」を提供しています。営業人材の登録は1,000名以上です。

エイギョウブの実行支援メニューには、電話営業(BDR/SDR)、フォームDM、SNS運用(LinkedIn)、交流会・展示会と並んで、即戦力人材アサイン(最短数日で稼働)があります。サービスページでは、アポイント獲得だけでなく、商談から成約までを一括で請け負うことができるとしています。

サービスページには、営業人員が足りない企業に即戦力人材をアサインし、インサイドセールスから受注までを担当した事例も掲載されています。3か月で新規商談41件・成約3件という内容です(この記事では社名を伏せています。数値は対象期間・条件により異なります)。

料金は、サービスページに掲載している月額料金の目安で、トライアル30万円〜/月(税別)、標準50万円〜/月(税別)、上位プランは個別見積りです。支援範囲や体制によって変わります。即戦力人材アサインの単価や契約の形、稼働する人数については、お見積り時に確認してください。

まとめ

営業をフリーランスに依頼するときの報酬は、ITプロパートナーズと営業幹事の記事では、固定報酬で月30万〜70万円程度または月50万〜70万円程度、成果報酬で売上の20〜50%とされています。税区分と、月額の前提になる稼働量はどちらの記事にも書かれていないので、見積を比べるときは条件をそろえてください。

探し方は、マッチングサービス、エージェント、クラウドソーシング、紹介の4経路です。どの経路でも、契約の相手が誰か、手数料を誰が負担するか、合わなかったときに交代できるかを先に確かめます。

会社に頼む場合との違いは、1人に任せる範囲と、担当者が抜けたときの代わりの有無に表れます。依頼前には、任せる範囲と成果の定義、報告の形式、リストの扱い、終了時の引き継ぎを文書にし、取引条件の明示を忘れずに行ってください。

よくある質問(FAQ)

フリーランスの営業代行の相場はいくらですか?
固定報酬なら月30万〜70万円程度(ITプロパートナーズ)、月50万〜70万円程度(営業幹事)、日額では3万〜5万円(ITプロパートナーズ)や2万5,000円〜3万円(営業幹事)とされています。成果報酬は両記事とも売上の20〜50%です。どちらも税区分を書いておらず、営業幹事の記事はページの更新日が2023年12月6日です。月額が何日・何時間の稼働を前提にしているかも示されていないため、見積では稼働量と税区分をそろえて比べてください。
フリーランスに成果報酬だけで営業を頼めますか?
成果報酬は報酬の形の1つとして紹介されており、ITプロパートナーズと営業幹事の記事はどちらも売上の20〜50%を目安にしています。ただし、成果報酬だけで引き受けるかどうかは相手によって違います。成果報酬で頼む場合は、売上を税込と税別のどちらで数えるか、受注時点か入金後か、契約終了後に受注した案件を対象にするかを、契約前に文書で決めておくと支払の段階でもめにくくなります。
フリーランスに営業を頼むとき、発注書や契約書は必要ですか?
従業員を使わない個人などに業務を委託する場合、フリーランス・事業者間取引適正化等法により、発注者は委託後直ちに、給付の内容(任せる業務の中身)・報酬の額・支払期日などを書面または電磁的方法で明示しなければなりません。この義務は発注者に従業員がいるかどうかにかかわらずかかります。発注側が従業員を使う会社の場合は、支払期日の設定などの義務も加わります。詳しくは営業を業務委託で頼む方法の記事で確認してください。
営業はフリーランスと営業代行会社のどちらに頼むのがよいですか?
任せたい業務が1つで量も1人分に収まり、社内で進め方を管理できるならフリーランス、複数の工程を同時に動かしたい場合や担当者が抜けると困る業務なら会社が検討しやすくなります。個人は本人が稼働できないと止まりやすく、会社は代わりの担当を立てられるかが確認点です。どちらの場合も、任せる範囲、成果の定義、報告の形式、終了時の引き継ぎを契約前に決めてください。

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