営業支援会社は、実行を代わる営業代行、助言するコンサル、人を送る派遣・人材アサイン、道具やリストを出すツール提供に分かれます。頼む先を探す前に、自社に足りないのが人手か、やり方か、道具かを先に決めてください。「営業支援」という言葉は、社内の職種の名前としても、社外のサービスの名前としても使われるため、同じ言葉で検索しても性質の違う会社が並びます。この記事は、営業を社外に頼むことを考えている経営者・営業責任者に向けて、営業支援を名乗る会社の違いと頼む先の決め方を整理したものです。社内で営業支援職として働く方の仕事内容の解説や、SFAなどの製品を1つ選ぶための比較は扱いません。
この記事で分かること
- 「営業支援」の2つの意味と、営業支援会社の4つの型ごとの、やること・自社に残ること・費用の形
- 人手・やり方・道具のうち、何が足りないかから頼む先を決める見方
- 費用の比べ方と、相見積もりで各社に同じ言葉で聞く5つの質問
営業支援とは|社内の職種の名前と、社外サービスの名前がある
営業支援という言葉には、大きく2つの使われ方があります。1つは、会社の中で営業担当者の仕事を後ろから支える職種や部署の名前です。もう1つは、営業の一部を社外から引き受ける会社やサービスの呼び名です。検索結果に求人と会社紹介が混ざって出てくるのはこのためで、どちらの話かを分けて読むと迷いにくくなります。
社内の営業支援は、営業担当者が顧客と向き合う時間をつくる仕事
社内の営業支援職は、営業事務やセールスサポートと呼ばれることもあり、見積書や提案資料の作成、受発注や契約の事務、顧客情報の入力と管理、問い合わせの一次対応などを受け持ちます。営業担当者が資料づくりや入力に追われず、商談や訪問に時間を使えるようにするのが役割です。どこまでを担当するかは会社ごとに違い、決まった定義があるわけではありません。
社外の営業支援会社は、営業の足りない部分を外から埋める
社外の営業支援会社は、アポイントの獲得や商談の実行、営業のやり方の見直し、営業人材の提供、営業に使う道具やリストの提供など、営業の一部を会社の外から担います。「営業支援サービス」「営業支援コンサル」など名乗り方はさまざまですが、名前だけでは何を引き受けてくれるのかが分かりません。そこで次の節では、やることの違いで4つの型に分けて整理します。
営業支援会社の4つの型|実行・助言・人・道具で分ける
営業支援会社は、何を引き受けるかで次の4つの型に分けると比べやすくなります。見るべき点は、その会社が何をするかだけではありません。頼んだあとも自社に何が残るかを一緒に見てください。自社に残る仕事を担う人がいなければ、どの型を選んでも成果につながりにくくなります。
| 型 | やること | 発注側に残ること | 費用の形 |
|---|---|---|---|
| 営業代行 | テレアポ、フォーム営業、訪問、商談など、営業の実行を引き受ける | 商材情報の提供、狙う顧客と成果の定義、受け取ったアポや商談のその後。スタッフへの要望は代行会社を通して伝える | 固定報酬型・成果報酬型・両方を組み合わせた複合型 |
| 営業コンサルティング | 営業戦略、狙う顧客、トーク、KPI、組織などを診断し、改善のやり方を助言する | 実行する人と行動量。助言を現場で回し、続けること | 契約ごとに違う。期間で払うのか、テーマごとの見積もりなのかを確認する |
| 派遣・人材アサイン | 営業人材を送る。派遣なら、受け入れる会社の指揮命令を受けて働く | 派遣なら日々の指示、育成、成果の管理。人材アサインは契約の形によって指示を出す側が変わる | 派遣は派遣会社に払う派遣料金。人材アサインは契約の形に合わせて見積もりで確認する |
| ツール・リスト提供 | 営業支援システム、企業リスト、フォーム送信やメール配信の仕組みなど、営業に使う道具を出す | 道具を使う人、入力のルール、記録を見て判断すること | 利用料。月額かアカウント数か件数かなど、課金の単位を提供元の料金表で確認する |
出典: 派遣の定義は労働者派遣法 第2条(e-Gov法令検索、2026-04-01施行版、確認日 2026-09-15)。営業代行の料金体系の分け方は Sales Marker・PRONIアイミツ・BowNow の営業代行の費用記事による(確認日 2026-09-15)。そのほかの列は編集部の整理です。
営業代行|営業の実行を代わりに担う
営業代行は、テレアポやフォーム営業、訪問、商談など、営業の実行そのものを引き受ける型です。どこまで任せるかは契約で決まり、アポイントの獲得までを担う会社もあれば、商談や成約まで担う会社もあります。仕組みや種類の詳しい説明は営業代行とはにまとめています。営業の工程をまとめて継続的に外へ出す形は営業BPOと呼ばれることがあり、代行との違いは営業BPOとは(業務範囲と営業代行との違い)で整理しています。
営業代行を頼んでも、自社に残る仕事はあります。商材の知識や過去に受注できた理由を渡すこと、狙う顧客と「何を成果と数えるか」を決めること、受け渡されたアポイントや商談のその後を引き取ることです。稼働するスタッフへの要望は、代行会社を通して伝えます。
営業コンサルティング|やり方を診断し、助言する
営業コンサルティングは、営業戦略や狙う顧客の決め方、トーク、KPIの置き方、組織の作り方などを診断し、改善のやり方を助言する型です。実行するのは基本的に自社の営業担当者なので、助言を受け取って現場で回す人と時間が社内にあることが前提になります。実行の一部まで手伝う会社もあるため、どこまでが助言でどこからが実行なのかを契約前に確かめてください。
派遣・人材アサイン|人を送る型は、誰が指示を出すかで中身が変わる
営業職の派遣は、派遣会社が雇用する営業人材が、受け入れる会社の指揮命令を受けて働く形です(労働者派遣法 第2条)。自社の方針どおりに動いてもらえる代わりに、日々の指示や育成、成果の管理は自社が担います。
一方、業務を請け負う形で人が入る場合は、発注する側がスタッフに顧客への営業上の対応方針などを直接指示すると、労働者派遣事業と判断されます(厚生労働省 37号告示関係疑義応答集 第2集 問1)。「人材アサイン」という呼び名だけでは、派遣なのか業務委託なのかは分かりません。契約の形と、稼働中の指示を誰が出すのかを必ず確かめてください。派遣と代行の違いや、派遣で受け入れる側の義務は営業派遣と営業代行の違いで詳しく説明しています。
ツール・リスト提供|道具を渡し、使うのは自社
ツール・リスト提供は、SFAやCRMといった営業支援システム、企業リスト、フォーム送信やメール配信の仕組みなど、営業に使う道具を提供する型です。道具は、入力や運用をする人がいて初めて役に立つため、使い手と使い方は自社に残ります。導入する前に、誰がいつ入力し、何の数字を見て判断するのかを決めておくと、入れたのに使われない状態を避けやすくなります。
なお、1つの会社が複数の型を扱っている場合もあります。会社の名前や肩書きで判断せず、今回結ぶ契約がどの型に当たるのかで見てください。
足りないものから選ぶ|人手・やり方・道具のどれが欠けているか
型の違いが分かったら、自社に足りないものと突き合わせます。営業がうまく回っていないときの原因は、大きく「人手が足りない」「やり方が定まっていない」「道具やリストが足りない」の3つに分けて考えられます。どれが足りないかによって、最初に当たる型が変わります。
| 社内で起きていること | 足りないもの | まず当たる型 | ずれやすい頼み方 |
|---|---|---|---|
| やることは決まっているが、架電や訪問に割く人と時間がない | 人手(実行) | 営業代行 | コンサルに頼み、助言を受けても実行する人がいない |
| 自社で指示を出して育てたいが、採用が間に合わない | 人手(自社の指示で動く人) | 派遣・人材アサイン(契約の形を確認) | 業務委託で頼んだのに、スタッフへ直接細かく指示を出してしまう |
| 人はいるが、狙う顧客やトークが人によってばらばらで、商談につながらない | やり方 | 営業コンサルティング | 実行ごと外に任せ、うまくいったやり方が社内に残らない |
| 営業担当者も進め方もあるが、顧客情報が担当者の手元に散らばり、リストも古い | 道具・リスト | ツール・リスト提供 | ツールだけ入れて、入力する人とルールを決めない |
| 人手もやり方も足りない | 人手とやり方 | やり方の設計から実行まで担う営業代行、またはコンサルと実行の組み合わせ | 型ごとに別の会社へ頼み、どの会社がどの数字に責任を持つのかがあいまいになる |
この表は、この記事の4つの型をもとにした編集部の整理です(数字は含みません)。
足りないものを決める3つの問い
何が足りないのか社内で意見が割れるときは、次の3つを確かめます。1つ目は、1週間に顧客へ接触している件数や時間が、目標に対して足りているかです。足りていなければ、まず人手の問題として考えます。2つ目は、接触はできているのに、商談や受注につながっていないかです。その場合は、やり方に原因がある可能性が高くなります。3つ目は、誰がどの顧客にいつ連絡し、どんな反応だったかを、担当者本人以外でもすぐに確認できるかです。確認できなければ、道具やリストの整備を先に考えます。
いくつも足りないときは、頼む順番と責任の分け方を決める
人手もやり方も足りない状態で道具から先に入れても、使う人がいなければ記録はたまりません。まず顧客への接触を増やす手段を確保し、動かしながらやり方を固め、うまくいった進め方を残すために道具を整える、という順番で考えると、頼む先ごとの役割を決めやすくなります。複数の会社に分けて頼むときは、どの会社がどの数字に責任を持つのかを最初に決め、報告の形式もそろえておいてください。
費用の見方|金額より先に、何に対して払うのかをそろえる
営業支援会社の費用は、型によって払う対象が違います。営業代行は実行した活動や成果に、コンサルティングは助言の期間や範囲に、派遣は受け入れた人の就業に、ツールは利用に対して払うのが基本です。単位の違う金額をそのまま並べても比べられないため、まず何に対する金額なのかをそろえます。
営業代行の料金には、固定報酬型、成果報酬型、両方を組み合わせた複合型があります。固定報酬型は、営業担当者1人あたり月50万〜60万円程度とするメディアが多くあります(Sales Marker、PRONIアイミツほか。税区分の記載なし)。複合型については、月額10万〜50万円の固定費に成果報酬を上乗せする形が一般的とされています(Sales Marker、PRONIアイミツ、BowNow。税区分の記載なし)。どちらも比較メディアが示している目安で、依頼する範囲や商材によって変わります。受け取った見積もりをこの幅に当てはめるだけで、高い安いを決めないようにしてください。
コンサルティング、派遣、ツールの料金は、契約の範囲や期間、人数、使う機能によって変わるため、この記事では相場の数字を示しません。見積もりを受け取ったら、月額なのか期間全体の金額なのか、1人あたりなのかチーム全体なのか、税込か税別かを確かめ、同じ期間の総額に直して比べてください。
外に払う金額と、社内に残る作業を一緒に見る
月額が低く見える見積もりでも、成果報酬の単価や初期費用、リスト作成などが別料金になっていれば、総額は変わります。また、自社に残る仕事にかかる社内の時間は、どの見積書にも載りません。商談後の対応、ツールへの入力、助言の実行などに社内の誰がどれだけ時間を使うのかを書き出し、外に払う金額と並べると、型が違う会社どうしでも比べやすくなります。
相見積もりで確かめること|各社に同じ5つの質問をする
候補が絞れたら、同じ条件で複数の会社に見積もりを依頼し、次の5つを同じ言葉で聞きます。口頭の説明だけで終わらせず、回答は書面でもらってください。
- 今回の契約で担う範囲はどこからどこまでか。実行なのか、助言なのか、人の提供なのか、道具の提供なのかを、工程の名前で書いてもらいます。
- 自社に残る仕事は何か。商材情報の提供、商談後の対応、ツールへの入力など、自社が担う前提になっている作業を挙げてもらいます。
- 稼働する人への指示は誰が出すのか。契約の形が業務委託なのか派遣なのかと、要望を伝える窓口を確かめます。
- 費用は何に対して発生するのか。固定・成果報酬・複合のどれか、成果の定義、初期費用や別料金の有無、税込か税別かをそろえて聞きます。
- 何を報告し、契約が終わったあとに何が自社に残るのか。件数だけでなく、断られた理由や顧客の反応が報告されるか、リストやトーク、活動の記録を引き継げるかを確かめます。
比較の軸をそろえて表にする方法は営業代行の比較で揃える軸と比較表、各社に同じ文面で依頼するための雛形は営業代行の見積もり依頼テンプレートと相見積もりシートにまとめています。候補探しにマッチングサービスを使う場合は、営業代行マッチングサービスの選び方で契約の相手の確かめ方も見ておいてください。
エイギョウブの営業支援|実行支援から商談・成約まで
エイギョウブは、当メディアを運営するLongWave株式会社の営業支援サービスです。実行支援のメニューには、電話営業(BDR/SDR)、フォームDM(1日最大500件のアプローチ)、SNS運用(LinkedIn)、交流会・展示会、即戦力人材アサイン(最短数日で稼働)、マルチチャネルがあります。アポイント獲得だけでなく、商談から成約までを一括で請け負うこともできます。
進め方は、ヒアリングのあとに支援計画(KPI・PL設計、体制の提案)を作成し、契約、アサイン・稼働開始へと進みます。サービスページでは、支援企業は100社以上、営業人材の登録は1,000名以上と掲載しています。
料金は、総合のエイギョウブのサービスページに掲載している月額料金の目安で、トライアル30万円〜/月(税別)、標準50万円〜/月(税別)、上位は個別見積りです。支援範囲・体制に応じて提案する形のため、この記事の5つの質問にある担う範囲、自社に残る仕事、人材アサインの場合の契約の形は、見積もりの場で確かめてください。
まとめ|営業支援会社は、足りないものを決めてから型で選ぶ
営業支援会社は、実行を代わる営業代行、やり方を助言するコンサル、人を送る派遣・人材アサイン、道具やリストを出すツール提供の4つに分けると、違いが見えてきます。選ぶ前に、自社に足りないのが人手か、やり方か、道具かを決め、頼んだあとに自社に残る仕事を担う人がいるかを確かめてください。
費用は型ごとに払う対象が違うため、何に対する金額なのかをそろえ、同じ期間の総額で比べます。相見積もりでは、担う範囲、自社に残る仕事、指示を出す人、費用の発生条件、報告と契約終了後に残るものの5つを同じ言葉で聞くと、会社ごとの違いがはっきりします。
よくある質問(FAQ)
- 営業支援とはどんな仕事ですか?
- 営業支援とは、営業担当者が顧客への提案や商談に集中できるよう、その周りの仕事を受け持つことです。社内の職種としては、見積書や提案資料の作成、受発注や契約の事務、顧客情報の管理、問い合わせの一次対応などを担います。社外のサービスとしては、アポイント獲得や商談の代行、営業のやり方への助言、営業人材の提供、営業に使う道具やリストの提供までまとめて「営業支援」と呼ばれます。どちらの意味かで仕事の中身が大きく違うため、会社の説明を読むときは担う範囲を確かめてください。
- 営業支援会社と営業代行会社の違いは?
- 営業代行会社は、営業支援会社の中の1つの型です。営業支援会社は、実行を代わる営業代行のほか、やり方を助言するコンサルティング、人を送る派遣・人材アサイン、道具やリストを出すツール提供までを含む広い呼び名です。営業代行は、テレアポや訪問、商談など営業の実行そのものを引き受ける点が、ほかの型と違います。「営業支援」と名乗る会社が実行まで担うのか、助言だけなのかは会社や契約によって異なるので、見積もりの段階で担う範囲を書面で確かめてください。
- 営業支援会社の料金相場は?
- 型ごとに払う対象が違うため、営業支援会社全体に共通する1つの相場はありません。営業代行には固定報酬型・成果報酬型・複合型の料金体系があり、比較メディアが示している目安は本文の「費用の見方」で出典名つきで紹介しています。コンサルティング、派遣、ツールは、範囲や期間、人数、使う機能で金額が変わります。見積もりを比べるときは、月額か総額か、1人あたりかチーム全体か、税込か税別かをそろえ、同じ期間の総額に直してください。
- ツールを入れるより先に、外部の営業支援を頼むべきですか?
- 使う人とやり方が決まっていないなら、ツールより先に、人手かやり方を補う支援を検討するほうが順番として合っています。SFAなどの営業支援システムやリストは、入力や運用をする人がいて、何を記録し何を見て判断するかが決まって初めて役に立つからです。反対に、営業担当者がいて進め方もそろっているのに、顧客情報が担当者ごとに散らばっている場合は、ツールの整備から始めるほうが効果を確かめやすくなります。どちらが先かは、接触量、商談につながっているか、情報を共有できているかの3点で判断してください。
出典
- 営業代行の費用相場。料金タイプ別に特徴やおすすめの企業を紹介(Sales Marker・更新 2026-01-22) 確認日 2026-09-15
- 営業代行の費用相場(PRONIアイミツ・更新 2026-03-03) 確認日 2026-09-15
- 営業代行 成果報酬型の費用相場・選び方(BowNow・更新 2026-08-06) 確認日 2026-09-15
- 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律 第2条(e-Gov法令検索・2026-04-01施行版) 確認日 2026-09-15
- 労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準(37号告示)関係疑義応答集(第2集)問1(厚生労働省) 確認日 2026-09-14
- エイギョウブ(LongWave株式会社) 確認日 2026-09-15



