大阪・関西で出す展示会は、会場の公式イベントカレンダーを業種・時期・会場の3通りで見れば1年ぶんの見当がつきます。決め手になるのは出展そのものより、会期後に誰がいつ名刺を追うかです。ここが空いていると、出展料と人件費が商談に変わりません。

この記事は、大阪・関西のBtoB展示会に出展する側の経営者・営業責任者・マーケティング担当に向けて書いています。何を見に行くかを調べている来場者向けの案内ではありません。また、展示会の会期・出展料・小間料金は主催者と回ごとに変わるため、この記事には具体的な日程と金額を載せていません。日程と出展料は主催者の公式サイトで確認してください。

この記事で分かること

  • 関西のBtoB展示会を自力で探す3つの入口(業種・時期・会場)
  • 出展を決める前に社内で決めておくこと
  • 会期後に名刺を商談へ変える段取りと、フォローを外に出すかどうかの判断

関西のBtoB展示会を1年ぶんで見つける3つの入口

探し方の入口は、業種・時期・会場の3通りです。どれか1つだけで見ると抜けが出るので、3通りを行き来しながら候補を書き出していきます。

前提として1つ変わったことがあります。JETRO(独立行政法人日本貿易振興機構)が2001年から提供してきた「世界の見本市・展示会情報(J-messe)」は、2026年3月31日をもって提供を終了しました。公的なデータベースとして長く使われてきましたが、現在は展示会を探す起点が会場の公式イベントカレンダーと主催者の公式サイトに移っています。業界団体としては一般社団法人日本展示会協会があり、展示会の主催者・展示会場・支援企業の三者で構成されていて、公式サイトで展示会スケジュールの検索先を案内しています。

業種から探す

自社の商材が属する業種と、売りたい相手の業種の両方で探します。製造業であれば機械・部品・素材のように工程で分かれた展示会があり、食品を扱うなら食品機械や包装のように設備側から集まる展示会があります。売りたい相手が製造現場なのか、購買や設計なのか、経営層なのかで行くべき展示会が変わるので、商材名ではなく「会いたい人がいる展示会」で候補を出すほうが外れません。製造業で展示会と訪問・紹介・Webをどう組み合わせるかは製造業の新規開拓で社内で先に決めることで整理しています。

時期から探す

会場の公式カレンダーは月別に見られるので、自社の繁忙期と会期が重なっていないかを先に確かめます。出展の申し込みは会期のかなり前に締め切られるため、行きたい展示会を見つけた時点で募集が終わっていることもあります。カレンダーで会期を見つけたら、その展示会の主催者公式サイトへ進み、出展募集の受付期間と出展案内の配布時期を確認します。日程は年で変わるので、社内には展示会名ではなく「毎年この時期に開催される」という粒度で共有しておくと、翌年も同じ手順で追えます。

探している業種の展示会が1つ見つかったら、その主催者が同じ分野でほかにどんな展示会を運営しているかも見ておきます。同じ主催者の展示会は来場者の層が近いことが多く、時期や規模の違う選択肢として比べられます。

会場から探す

3つめの入口が会場です。大阪・関西で展示会の入る会場はそれほど多くないので、会場の公式イベントカレンダーを見に行けば、業種をまたいで「いまどんな展示会が入っているか」が見えます。次の節で、大阪府内の主な会場とカレンダーの場所をまとめます。

3通りで集めた候補は、展示会名・会場・だいたいの時期・会いたい相手・主催者の公式サイトのURLの5列で1枚にしておくと、翌年も使えます。会期と出展料はこの表に書き写さず、検討する時点で主催者の公式サイトを開いて確かめるほうが確実です。

大阪府内で展示会が入る会場と、公式カレンダーの見方

大阪府内でBtoBの展示会が入る主な会場は次の4つです。所在地と運営主体、展示スペースの構成、公式のイベント情報ページを並べました。面積・小間数・使用料は公式のトップページで確認できなかったため載せていません。会期と出展料も年で変わるので、各会場のカレンダーで展示会名を見つけたら、その展示会の主催者公式サイトで確認してください。

会場 所在地 運営主体 展示スペースの構成 公式のイベント情報ページ
インテックス大阪 〒559-0034 大阪市住之江区南港北1-5-102 一般財団法人大阪国際経済振興センター 1号館・2号館・3号館・4号館・5号館Aゾーン・5号館Bゾーン・6号館Aゾーン・6号館Bゾーン・6号館Cゾーン・6号館Dゾーンの計10、ほかに会議室 イベント情報
マイドームおおさか 〒540-0029 大阪市中央区本町橋2番5号 公益財団法人大阪産業局 1階Aホール、2階B・C・Dホール、3階E・Fホールの5ホール、ほかに会議室 来場者の方へ
グランキューブ大阪(大阪国際会議場) 〒530-0005 大阪市北区中之島5丁目3-51 公式サイトで確認してください 3階にイベントホール、5階にメインホール、各階に会議室 イベントカレンダー
大阪南港ATCホール 〒559-0034 大阪市住之江区南港北2-1-10 アジア太平洋トレードセンター株式会社 ホール事業部 ATCホール(Cホールを含む)、ATCギャラリー、ITMホール、会議室 イベントカレンダー

出典: インテックス大阪 公式サイト・イベント情報/マイドームおおさか 公式サイト・来場者の方へ/グランキューブ大阪(大阪国際会議場)公式サイト・施設概要・アクセス/大阪南港ATCホール 公式サイト(いずれも2026-09-20確認)。面積・小間数・使用料、会期・出展料は掲載していません。

インテックス大阪のイベント情報ページには、「展示会」「イベント・コンサート」「コミック・ゲーム」「試験」「就職関連」「学会・会議」というジャンル別の絞り込みと月別カレンダー、キーワード検索があります。ジャンルを「展示会」にして月をめくれば、BtoB向けの催事だけを追えます。

一方で、会場の公式ページを見れば全部そろうとは限りません。マイドームおおさかの来場者向けページには、催事主催者から掲載依頼のあったイベントが掲載されています。すべての催事を網羅したカレンダーではないため、狙う業界の展示会は主催者の公式サイトでも確かめる必要があります。会場のカレンダーで見つからなかったからといって、その業界の展示会が大阪で開かれていないとは言えません。

公的な商談会もあります。大阪勧業展は、大阪商工会議所・堺商工会議所・大阪府商工会連合会が主催する多業種型総合展示商談会で、会場はマイドームおおさかです。府内の商工会議所と商工会がそろって開催に関わる催しなので、業種をまたいで府内の企業と会える場を探しているなら候補に入ります。

大阪府外の会場まで広げるかを先に決める

関西で探し始めると、大阪府外の会場が候補に入ってきます。神戸国際展示場は兵庫県神戸市にあり、大阪府内ではありません。京都パルスプラザ(京都府総合見本市会館)は京都府京都市にあり、こちらも大阪府内ではありません。どちらも催事予定を公式サイトで確認できます(神戸国際展示場はこれからの催事、京都パルスプラザはイベントカレンダー)。

府外まで広げるかどうかで、搬入と宿泊の手配、ブースに何人を何日張り付けるか、会期後に足を運べる範囲が変わります。「どこまでを関西として見るか」を、出展先を選び始める前に社内で決めておいてください。ここを決めずに候補を集めると、会期後に回れない場所の名刺が増えます。

決め方は難しくありません。会期後に訪問で回れる範囲を先に線で引き、その中にある会場だけを候補にします。大阪市内までにするのか、京阪神を含めるのか、日帰りで往復できるところまでにするのかを、担当者の人数と使える日数から決めてください。線の外の会場に出るなら、会期後の連絡は電話とオンライン商談で完結させる前提で設計するか、そのエリアを回れる人を確保してから申し込みます。

出展を決める前に社内で決めること

出展の申し込みより前に決めておくことは5つです。どれも会期が始まってからでは決め直せません。

決めること 決め方の目安
誰に会いたいか 業種・役割(設計・生産・購買・経営)・決裁のどの位置にいる人かまで書く。「製造業の方」では絞れていません
持ち帰る約束は何か 見積依頼・サンプル送付・訪問の日取りのように「次の約束」の形で定義する。名刺の枚数を目標にしない
ブースに立つ人と留守番 会期中に社内の問い合わせ対応と既存客の窓口を誰が持つかを含めて組む
名刺に何を書き残すか 聞いた課題・興味の強さ・約束したこと・次の連絡先を、その場で書く欄を決めておく
会期後に動く担当と期限 誰が、いつまでに、何件に連絡するかを名前つきで決める。出展の決裁より前に決める

出典: 編集部による一般的な整理(2026-09-20)。統計にもとづく数字ではありません。

出展前・会期中・会期後フォローという段取り全体は展示会営業の進め方(出展前・会期中・会期後の設計)にまとめているので、細かい手順はそちらを見てください。なお、自治体や商工会議所の支援制度は年度ごとに内容が変わるので、使えるかどうかは公募要領で確認してください。

東京の会社が大阪で出すとき

交通と宿泊の費用、そして人を何日拘束するかが増えます。会期の2日や3日は用意できても、会期後に関西を回れる人がいるかは別の話です。名刺を持ち帰ったあとで「誰も西日本へ行けない」と分かると、電話とメールだけで追うことになります。出展を決める前に、会期後に関西へ足を運べる人が何人いて、何日使えるかを確かめてください。拠点を置かずに他県を開拓する選択肢の比べ方は拠点を持たずに地方・他県へ営業する方法で整理しています。

関西の会社が地元で出すとき

移動が軽いぶん、人を厚く置けます。その代わり、地元の展示会では既存の取引先が挨拶に来るので、ブースが既存客の対応でふさがりやすくなります。新規の来場者に対応する人と、既存客を受ける人を分けておくと、どちらも中途半端になりません。

会期後に名刺が商談に変わらない理由

出展料とブースの費用をかけて名刺が集まったのに商談に進まないとき、起きていることは多くの場合この3つです。

  • 会期中に、聞いた課題と次の行動を名刺に書き残していない。会期が終わると、どの名刺が話の進んだ相手か分からなくなります
  • 会期後に誰がいつ動くかが決まっていない。会期が終わった翌週は報告と片付けで埋まり、連絡が後ろへずれます
  • 展示会の担当とふだんの営業担当が別で、引き継がれない。名刺は営業に渡されても、話した内容は渡されません

3つめは引き継ぎの問題です。展示会の運営を担う人と、そのあと商談を進める人が分かれている会社では、名刺のデータだけが営業に渡り、ブースで何を話したかが伝わらないことがあります。名刺を渡すときに「聞いた課題」と「約束したこと」を同じ行に載せて渡す決まりにしておくと、引き継いだ側が最初の電話で用件を切り出せます。

対策は、名刺を区分けして、区分ごとに連絡手段と期限と担当を先に決めておくことです。区分の作り方は次のようになります。

名刺の区分 最初の連絡手段 期限の決め方 担当 記録の置き場
その場で次の約束ができた 約束した手段(訪問・オンライン商談・見積送付) 約束した日。守れない日を約束しない ブースで話した本人 商談の一覧に起こす
課題を聞けたが約束はなし 電話。つながらなければメール 会期後の何日以内に架けるかを自社で決め、担当全員でそろえる 営業担当に割り振る 聞いた課題を1行で残す
資料だけ受け取った メール。以後は定期の案内に載せる 1回目の送信日だけ決め、返信があった時点で電話に切り替える まとめて1人が送る 送信の記録を残す
同業・売り込み目的 連絡しない 期限なし なし 対象外として分けておく

出典: 編集部による一般的な整理(2026-09-20)。期限の日数は業種や体制で変わるため、他社の基準ではなく自社で決める前提で書いています。

「会期後○時間以内」という基準を他社の記事で見かけますが、それを相場として持ち込む必要はありません。期限は、社内の人数と1件にかける時間から自社で決めるものです。成果の数え方も、名刺の枚数ではなく会期後に立ち上がった商談数で見てください。お礼の連絡と、そのあと何回まで追うかの書き方は訪問後のフォローメールと追客の設計に例文があります。会期後フォローの進め方そのものは展示会営業の進め方で扱っています。

会期後のフォロー架電・アポ取りを外に出す判断

名刺の枚数に対して社内の人手が足りないとき、会期後の連絡を外に出す選択肢があります。判断の軸は3つです。

  • 会期後2週間で、自社の人手が連絡しきれる件数か。1人が1日に架けられる件数と、連絡に使える日数を掛けて、名刺の枚数と比べます。足りない分だけを外に出せば済むこともあります
  • 技術や仕様の質問に、その場で答える人が社内にいるか。最初の電話で仕様を詰める商材なら、外に出すのは日程を決めるところまでにして、中身は自社の技術担当が受けるほうが速く進みます
  • 訪問まで含めて任せるのか、電話までにするのか。会えば決まる商材かどうかで分かれます。関西を回る人手がないから出展後が止まるのなら、訪問まで含めて考えることになります

電話やDMで事前に接点を作ってから訪問する流れは、展示会で一度会っている相手にも当てはまります。名刺を渡した相手であれば、電話の一言目で「どこで会ったか」を思い出してもらえるぶん、まったく面識のない相手への架電よりも通りやすくなります。

外に出すと決めたら、渡すものを先にそろえます。名刺のデータ、ブースで聞いた課題のメモ、区分と期限の決まり、そして「どこまで話したら自社に引き取るか」の線です。この線が曖昧なままだと、相手先で技術の質問が出た時点で止まります。会期の前に決めておけば、会期が終わった週から動き出せます。

任せる範囲と費用の細目、成果の決め方、発注前に決めることは展示会の営業代行で任せられる範囲と費用にまとめました。電話だけを任せる場合の費用の考え方はテレアポ代行の費用相場、商談そのものを任せる場合は商談代行・アポ獲得代行の成果定義を見てください。大阪で営業を外注するときの向き不向きや関西の販路づくりは大阪の営業代行の進め方で扱っています。

エイギョウブに頼めること

当メディアを運営するLongWave株式会社の営業支援サービス「エイギョウブ」は、実行支援メニューに「交流会・展示会」を掲げています。サービスページの説明は、リアルな接点で関係を構築し商談につなげるという内容です。展示会での支援実績の数字や、展示会に関する料金は公開していないため、この記事には書いていません。

実行支援メニューは、電話営業(BDR/SDR)、フォームDM、SNS運用(LinkedIn)、交流会・展示会、即戦力人材アサイン、マルチチャネルの組み合わせです。訪問については、業種・規模・エリア・決裁構造で優先度の高い企業を抽出し、電話やDMで事前に接点を作って「会える商談」にしてから訪問するという進め方をサービスページに示しています。アポイントの獲得だけでなく、商談から成約までを一括で請け負うこともできます。料金は月額40万円〜で、支援範囲・体制に応じて提案します。問い合わせのあとは、担当から2営業日以内に連絡します。

まとめ

大阪・関西の展示会に出展するとき、決めることは3つに畳めます。

  • 探し方の入口を決める。業種・時期・会場の3通りで、会場の公式イベントカレンダーと主催者公式を見ます。日程と出展料は主催者の公式サイトで確認します。
  • 会期後に動く担当と期限を先に決める。出展の決裁より前に、誰が・いつまでに・何件に連絡するかを名前つきで決めます。他社の「何時間以内」を基準にせず、自社の人数から決めます
  • 人手が足りないなら、外に出す範囲を決める。電話までか、訪問までか、商談までかで任せ方が変わります

よくある質問(FAQ)

大阪でBtoBの展示会はどこで開かれますか?
大阪府内では、インテックス大阪(大阪市住之江区南港北)、マイドームおおさか(大阪市中央区本町橋)、グランキューブ大阪(大阪国際会議場。大阪市北区中之島)、大阪南港ATCホール(大阪市住之江区南港北)が主な会場です。どの展示会がいつ開かれるかは年で変わるため、各会場の公式イベントカレンダーで催事を探し、見つけた展示会の会期と出展料は主催者の公式サイトで確認してください。会場のカレンダーがすべての催事を載せているとは限らないので、狙う業界の展示会は主催者側からも探してください。
展示会の出展料は一コマいくらですか?
一律の金額は出せません。出展料は主催者ごとに違い、同じ展示会でも回によって、また小間の位置や広さによって変わります。装飾や備品、人件費、輸送費も別に必要です。金額は、出ようとしている展示会の主催者が配布する出展案内で確認してください。予算の組み方と、フォローまでを外に出す場合の費用の考え方は展示会の営業代行の記事で整理しています。
関西で開かれる展示会の一覧はどこで探せますか?
JETROの「世界の見本市・展示会情報(J-messe)」は2026年3月31日で提供を終了したため、現在は会場の公式イベントカレンダーと主催者の公式サイトが起点になります。インテックス大阪のイベント情報ページはジャンル別・月別・キーワードで絞り込めるので、ジャンルを「展示会」にして月をめくる方法が探しやすいです。業界団体の一般社団法人日本展示会協会も、公式サイトで展示会スケジュールの検索先を案内しています。
会期後のフォローが回らないときは外に出せますか?
任せる範囲を決めれば外に出せます。電話で日程を決めるところまで、訪問して商談すること、商談から成約までのどこまでを渡すかで、頼み先も費用の形も変わります。まず自社で、会期後2週間に何件連絡できるかを数え、足りない分だけを外に出す考え方が無理がありません。範囲の決め方は展示会の営業代行の記事を見てください。

出典